高遠さんの講演会を聞いて感動したので借りました。

高遠さんはとても力強くて素晴らしい女性でした。

これねぇ、色々思うところはあるのだけど、自分の言葉で上手く書くことができません。読んでいて胸が痛くなりました。

是非大勢の方に読んで欲しいです。

 

2004年に人道支援でイラクに行って、捕まってしまった時の話がメインです。高遠さん含めて3人を拉致したイラク人が「陸上自衛隊をイラクから撤退させろ」と日本政府に要求して、政府は拒否し、捕まった3人は自己責任だ、と言ったんですよね。その後安田淳平さんも捕まって、結果解放されましたけど、2015年にまた捕まって、その後どうなったのか気になる所です。

 

拉致されていたときの様子が詳しく描かれていますが、拉致されたとはいえ、割と手厚く扱われていたようです。日々自分が生きることだけで精一杯のひとたちが、もてなしてくれたりとか(私が書くとどうも上手く伝わらない)集団の中にも色々な派閥がいて、それぞれ意思疎通ができていない様子でした。

 

そもそも、アメリカがイラクを攻撃したことから始まったんですよね。親日国だったのに日本がアメリカ同様イラクを攻撃すると考えた人たちが起こした暴挙だったわけで、日本が自衛隊を派遣しなければ良かっただけだし(そもそも派遣すべきではなかった)アメリカ軍が民間人を虐殺する様子も描かれていて、読んでいて辛いです。

講演会では映像も流れたのですが、直視できないくらい酷い状況です。病院も壊され、普通の人々が殺されていく。

これはおかしい。

世界的に戦争に向かって突き進んでいて、日本も軍事国家に進みつつある現状で、こんなこと書いてたら私も捕まっちゃうかも。とも思ったりします。今自分に何ができるか分からないけど、平和で心穏やかに過ごせる世界が来ることを願うばかりです。

 

イラクについても日本では全く取り上げることがないのは、視聴率が取れないからだそうです。テレビ局の中にもイラクの現状を知らせたいと考える人はいるそうですけど。

「自己責任」と騒いだマスゴミだけでなく、ちゃんと考えてくれる人たちもいるけど、普通の人たちにはマスゴミの情報の方が拡散されてしまうんですよね。

 

講演会の最後に「メディアリテラシー」について取り上げていました。

インターネットにある情報は嘘ばっかり。ネットで検索して一番上にある情報が正しいとは限らない。ネットの話を信じていると意見がぶれてしまう。だから、ネットではない情報を収集して、新聞も一紙ではなく何紙も読んで、そこから正しい情報を見つけ出さないといけない。

なるほどです。

これはイラクについてだけでなく、なんについても同じではないかと感じました。情報化社会の今、騙されないようにするには自衛しないとですね。