ハーブ療法―あなたの助けになりますか

混ぜることに潜む危険
ハーブと医薬品の間には様々な相互作用の生じることがあります。例えば,ハーブは薬の効果を増減させたり,普通より早く体外に排出させたり,副作用の危険を高めたりすることがあります。ドイツで軽度ないし中程度のうつ病によく処方されるセントジョーンズワート(オトギリソウ)は,普通の2倍の速さで種々の薬を体外に排出させるため,それをのむと薬の効果が減少します。ですから,経口避妊薬を含め,処方薬をのんでいる場合は,ハーブを使う前に医師に相談してください。
ハーブの治癒効果に関するある本は,こう述べています。「アルコール,マリファナ,コカインその他,精神に影響を与える薬物,たばこなどとハーブが混ざると,致命的な相互作用を起こす恐れがある。……良識があれば,特に病気の時には[そうした薬物を]避けるはずだ」。妊婦や母乳を与えている母親もこの忠告を心に留めておく必要があります。もっとも,たばこや惑溺性のある薬物について言えば,クリスチャンは,『肉と霊のあらゆる汚れから自分を清めなさい』という聖書の命令に留意するゆえに守られています。―コリント第二 7:1。
ハーブそのものについて,ある参考文献は次のように忠告しています。「ハーブの服用中に妊娠したなら,医師にそのことを告げる。医師に相談するまでは服用を中止する。正確な服用量と服用期間を思い出すように努める」。
ハーブに関する一百科事典は,「[ハーブによる]自己治療には様々な危険がある」と述べています。「自己治療の危険」という囲みには,ハーブに伴う潜在的な危険が列挙されています。
どんな医薬品もそうであるように,ハーブの場合も,十分に注意を払い,よく知った上で,そしてもちろん平衡を保って使用する必要があります。また,現時点では治せない病気もあることを忘れてはなりません。真のクリスチャンは,神の王国の慈しみ深い支配のもとで,病気や死の根本原因―最初の二親から受け継いだ不完全さ―が全く取り除かれる日を楽しみにしています。―ローマ 5:12。啓示 21:3,4。