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教育の真の価値を認識する

たとえ,学校で教えられるある科目が将来のために必要だとは思えなくても,子供にその価値を気付かせることができます。様々な分野の知識を取り入れるなら,心を広げ,より平衡の取れた教育を受けることができ,またそれは物事を習得する訓練となります。訓練によって機能が発達する点で,脳は筋肉と非常によく似ています。また,勉強は自己訓練の機会を与え,思考力や集中力を高めるのに役立ちます。

エホバの証人の場合など時折り生じることですが,学校で教えられるある知識が家族の宗教上の信念に反するときでも,これを理由に学校を軽視する態度を子供の心に植え付けないようにするのは,親にとって大切なことです。例えば,聖書と一致してはいないかもしれないが,信仰を捨てることや,偽りの崇拝の行為に加わることを強要しない知識を含む教えなどは,やはり有益であると言えます。子供はそうした知識から,人々は物事をどのように考えているか,神の言葉の価値を認識させるために彼らをどのように援助できるかを理解できるからです。平衡が取れていてしかもき然とした態度を示すなら,子供は学校で多くの困惑や意見の対立を避けることができます。授業中そうした問題が扱われる際,論争的になることなく,巧みで礼儀正しく,朗らかであるなら,はるかに多くのことを成し遂げられるという点を子供に教えるべきです。

現在,多くの国では,無料で学校教育を受けられます。このために,若い人々,そして親でさえも,その価値を低く評価する場合があります。しかし,学校教育にどれほどの費用がかかるかを知れば,だれでもその価値をより十分に認識するようになるでしょう。例えばスウェーデンでは,1976/77学年度中に,総合制中等学校の生徒一人につき納税者が支払った教育費は1万2,300スウェーデン・クラウン(約75万円)でした。これを自分で支払わねばならないとしたら,学齢期の子供が三人いる一般家庭の父親がどのような気持ちになるかは容易に推測できます。それで,若いときに無料の教育を受けておかないなら,後でそうした教育を受けるのに非常に高い費用を払わねばならないことになるでしょう。