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「アメリカ医師会ジャーナル」誌に載せられた一論説は,いわゆる喫煙行為<タバコイズム>に関して,次のように述べています。

「我々は,社会として,たばこが健康にもたらす危険の重大さに気づいていない。我々は,今日,喫煙行為が麻薬中毒としては米国における最も致命的なものであること,さらにそれが,コカインやヘロイン,後天性免疫不全症候群,交通事故,殺人,それにテロによる攻撃すべてを合わせたよりも多くの人命とお金を代価として要求しているという事実を自覚しなければならない」。

同じ記事は,ガンとの闘いに毎年10億㌦が費やされることに注意を喚起した後,こう述べています。「これと並行して行なわれている,ガンの原因を突きとめる闘いによってさらに多くのお金が失われている。……この国に住む市民は喫煙行為によって,現在,1日当たり1,000人の割合で命を失っていると思われる」。
喫煙行為や,それに伴う「ガンや気腫それに心血管の病気」などの弊害と闘うために,その論説は,次のような提案を行ないました。「最終的な目標は,たばこの使用によって社会が支払わされている代価に等しい税収入を,たばこの売り上げから得ることである。もし社会や経済(我々全員)が,たばこ1箱当たり2.6㌦(約470円)以上の代価を支払わされているなら,喫煙を望む者たちに対して自分たちだけでそれを賄うよう求めなければならない。たばこの栽培に対して連邦政府が与えている補助金の大幅な削減を検討しなければならない。……たばこの製品にはすべて,警告の表示を付けなければならない。……たばこに関する宣伝すべてを公共の機関から取り除かなければならない。……著名人や映画の製作者たちに対しては,たばこの使用を美化することがないよう勧めなければならない」。

この論説は,次のように結論を述べています。「私は,今こそ明確なビジョンを持ち,勇気をふるうべき時であると考えている。戦列は整っており,進軍ラッパは鳴り響いているのである」―アメリカ医師会ジャーナル(英文),1986年4月11日号。

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ヨーロッパと米国の死者20%が喫煙による

カナダの死者17%が喫煙による

世界の死者5%が喫煙による

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ニコチン中毒のとりこになった喫煙者は何の罪もない人々にまで迷惑をかけている