
報告によると,単核症,糖尿病,貧血,甲状腺機能低下症,低血糖症など,うつ病に似た症状を伴う病気が幾つかあります。
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本当にうつ病の人は現に苦しみを感じている。その苦痛は想像上のものではない
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憂うつな気持ちに悩む若者なら
独りで苦しむ必要はありません。希望がないわけでは決してありません。抑うつ状態になるのは,(1)生化学的な不均衡や,(2)自分ではほとんど,あるいは全く制御できない生活面の事情が関係していることが考えられます。どちらの場合も,あなたのせいではありません。とはいえ,あなたには何ができるでしょうか。
聖書は,「兄弟より固く付く友人もいる」と述べています。(箴言 18:24)そのような友を見つけ,自分の気持ちを打ち明けるのはいかがですか。ご両親のどちらかが,または他の円熟した大人が,憂うつな気持ちと闘う上でひときわ強力な味方となってくれるに違いありません。
箴言18章24節
24 互いに打ち砕こうとする友もいれば,兄弟より固く付く友人もいる。
ご両親はあなたがうつ病ではないかと思って,この病気の治療に経験のある医師のもとに連れて行くかもしれません。治療を受けられる所に住んでいるなら,それは賢明な方法です。うつ病は,治療を受けるとかなり良くなる場合が多いからです。例えば,化学的な不均衡がかかわっている場合には,抗うつ薬が処方されることがあります。あなたの場合がそうなら,薬をのむのは恥ずかしいことと思わないでください。薬はただ,体内の化学的バランスを適正に戻すためのものであり,これは生活にある程度の喜びや安定性を取り戻す基礎となるからです。
うつ病であっても,聖書を読むことや祈りで神に近づくことにより,慰めを得てきた人は少なくありません。聖書はこう保証しています。「エホバは心の打ち砕かれた者たちの近くにおられ,霊の打ちひしがれた者たちを救ってくださる」。 ―詩編 34:18。
詩篇34編18節
18 エホバは心の打ち砕かれた者たちの近くにおられ,
霊の打ちひしがれた者たちを救ってくださる。
[脚注]
詳しくは,「目ざめよ!」誌,2000年10月22日号の「若い人は尋ねる…この憂うつな気持ちを打ち明けたほうがいいだろうか」という記事をご覧ください。
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苦しむ人に助けや希望となるもの
うつ病はいろいろな要素の絡んだ問題であるため,この短い特集記事で,この病症のすべての面を考慮することはできません。しかし,ここで取り上げた種々の点は,十代の若者やその親の皆さんがこの消耗性疾患に耐えるうえで助けになると,本誌の発行者は確信しています。
前の記事にある指針の多くが聖書に基づくものであることにお気づきでしょう。確かに,聖書は遠い昔に書かれた本です。しかし,その助言は,書かれた当時と同じく今日でも実際的なものです。なぜそう言えますか。時代は変わっても,人間の本質は変わっていないからです。わたしたちも,以前の世代の人々が直面したのと同じ基本的な問題にぶつかります。違うのは,そうした問題が今日いっそう大きくなり,広範に影響を及ぼすようになっている点です。
もっとも,聖書がきわめて実際的な本であると言える別の理由もあります。それは,聖書が神の霊感によるものであるという点です。(テモテ第二 3:16)人間の創造者である神は,人間が人生から最大のものを得るのに何が必要かを知っておられます。
もちろん,聖書は医学の教科書ではありません。ですから,うつ病などの病気に対するふさわしい治療を受ける必要がない,と述べているわけではありません。しかし聖書には,病気に苦しむ人を力づけるのに役立つ,種々の原則が収められています。何よりも聖書には,間もなくわたしたちのすべての疾患をいやすという,神の約束が収められています。(詩編 103:3)そうです,エホバは,「打ちひしがれた者たちの心を生き返らせる」ことを意図しておられるのです。―イザヤ 57:15。
このすばらしい希望についてさらに知りたいと思われますか。どうぞお近くのエホバの証人にお尋ねになるか,本誌の5ページのご都合のよい宛先に手紙でお知らせください。
テモテ第二3章16節
16 聖書全体は神の霊感を受けたもので,教え,戒め,物事を正し,義にそって訓育するのに有益です。
詩篇103編3節
3 [神]は,あなたのすべてのとがを許し,
あなたのすべての疾患をいやし,
イザヤ57章15節
15 高く高大な方,永久に住んでおられ,その名の聖なる方はこのように言われた。「わたしは高みに,聖なる場所に住み,また,霊の打ちひしがれた,へりくだった者と共に[住み],へりくだった者たちの霊を生き返らせ,打ちひしがれた者たちの心を生き返らせる。
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努めて思いやりを示す
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若者の抑うつ気分が続くなら,医師に診てもらうのが賢明
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自分や配偶者や子どもをすぐに責めないでください
本当に、人間の力ではどうにもならない問題がたくさんあるんだよね。
どんなに努力しても、子どものうつ病ひとつ、癒せない。
少しずつ学び続け、自分にも、周りにも、平行の取れた
見方ができるようになるといいね。
外に出れない日には、玄関まででもいいから行ってみよう。