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『自分の考え方が自分のうつ病の原因だと分かったとき,自分でうつ病を治すこともできると知って,幾らか気が楽になり,ほっとしました』

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子供のうつ病 「自分なんか生きていなければいいんだ」

この問題を20年間研究してきた,米国立精神衛生研究所のドナルド・マクニュー博士とのインタビュー

「目ざめよ!」誌: この問題はどれほど広がっているとお考えですか。

マクニュー: 1,000人の子供を対象にした最近のニュージーランドの研究で分かったことは,9歳になるまでに早くも抑うつ症状を経験した子供は全体のおよそ10%であるということです。それで,学校に通う子供の10%ないし15%は情緒障害を抱えているように思えます。数はそれよりも少ないですが,重度のうつ病にかかっている子供もいます。
「目ざめよ!」誌: 子供が重度のうつ病になっているかどうかは,どうして分かるのですか。

マクニュー: 主な症状の一つは,そういう子たちは何事にも全く喜びを感じないということです。外へ出て遊びたいとも,友達と一緒にいたいとも思いません。家族に対しても関心を示しません。集中力がないことにも気づきます。宿題は言うにおよばず,テレビ番組にさえ熱中できません。無力感や個人的な罪の意識が見られます。そういう子供は,自分はちっとも良い子ではないし,だれからも好かれてはいないんだ,と言って回ることでしょう。そして,眠れないか,眠りすぎるか,また食欲がなくなるか,食べすぎるかのどちらかです。さらに,「自分なんか生きていなければいいんだ」といった,自暴自棄的な考えを口にします。もしこのような症状の幾つかが同時に見られ,しかも一,二週間も続いたなら,その子は重症のうつ病にかかっていると言えます。
「目ざめよ!」誌: 子供のうつ病は主に何が引き金になるのでしょうか。

マクニュー: どんな子の生活にも当てはまる特定の要因についてでしたら,主要なものは恐らく死別でしょう。これは普通,親の死なのですが,友達や親しくしていた親戚の人,あるいはペットの死も含まれます。死別に次ぐのは,見くびられることやのけ者にされることでしょう。自分の親にけなされ,くだらない取るに足りない存在だと思わせられる子供が,驚くほど多いのです。子供に罪がなすり付けられることもあります。子供に落ち度があってもなくても,家族内にうまくゆかない事があると,子供のせいにされます。そのため子供は,自分はいないほうがいいという気持ちになります。もう一つの要因は,親の情緒障害です。
「目ざめよ!」誌: 先生も著者の一人であられる,「なぜジョニーは泣いていないのか」という本に,うつ病の子供の中には麻薬やアルコール飲料を乱用する子や,非行にさえ走る子もいると述べられていましたが,これはなぜでしょうか。

マクニュー: それは,うつ病であることを自分自身に対しても隠そうとしているのだと思います。うつ病に対処する彼らの方法は,多くの場合,車を盗んでみたり,麻酔剤やアルコール飲料を飲んでみたりして,他の事柄に忙しくしていることです。そのようにして自分の気分が悪いことを隠すのです。実際,うつ病であることを隠そうとするのは,子供が大人と特にはっきり異なっている点の一つです。
「目ざめよ!」誌: それが単に子供の非行ではなくてうつ病であると,どうして分かるのですか。

マクニュー: そういう子供と話し合い,子供が心にある事柄を話してくれれば,うつ病であることが分かる場合が少なくありません。そしてうつ病が適切に治療されるなら,子供の振る舞いは良くなります。表面的にはほかの問題のように見えていたときでも,やはりその下にはうつ病が潜んでいました。

「目ざめよ!」誌: うつ病の子供にどのようにして心にある事柄を話させるのですか。

マクニュー: まず,静かな時と場所を選びます。それから,『何か困っていることがある?』『悲しい,憂うつな気持ちになっているの?』『嫌なことでもあるのかな?』というような特定の質問をします。もし死別していたなら,状況にもよりますが,『僕が感じているのと同じように君もおばあさんがいなくなって寂しく思っているの?』と尋ねてみることができます。その子に自分の気持ちを吐露する機会を与えることです。
「目ざめよ!」誌: 重度のうつ病にかかっている子供に何をするよう話されるのですか。

マクニュー: 親にそのことを話すよう勧めます。一般に,抑うつ状態にあることを知っているのはその子だけですから,探知するというこの仕事は重大な仕事です。親や教師には普通,それが分かりません。親のもとへ行き,「自分はすごく憂うつなんです。助けを必要としています」と言って助けてもらった青年を私は幾人も診たことがあります。

「目ざめよ!」誌: 親はうつ病の子供をどのように助けることができるでしょうか。

マクニュー: そのうつ病が体を衰弱させるほどなら,肺炎と同様,家庭では治療できません。衰弱させるうつ病は,投薬の必要があるかもしれませんから,専門家に診てもらわなければなりません。わたしたちのところでは,患者の優に半数以上が薬物療法を受けています。5歳の子供の場合もそうです。また,子供の考え方を調整することも試みています。このような手段でうつ病はかなり治療できます。
「目ざめよ!」誌: それが衰弱性のうつ病ではない場合,親は何をすることができるでしょうか。

マクニュー: 自分自身とご家族を正直にご覧になることです。話し合って対処する必要のある重大な死別が何かあったでしょうか。死別が生じた時には,子供の悲しい気持ちを過小評価してはなりません。その悲しみを経験する自由を許してやるのです。うつ病の子供には特別の注意やほめ言葉,また感情的な支えを与えてください。その子だけと一緒に余分に時間を過ごしてください。親の払う温かい関心こそ最善の治療法なのです。

わたしが摂食障害になったのが、9歳からで、
そのときに何がおきたかというと、
まず、祖母が脳血管障害で倒れ、寝込んで
ずっとおしめをしている状態だった。
母がすい臓炎にかかり、入院をした。
このころからかな?
人間は、がんばって生きている人ほど、
つらい目にあうって感じたのは・・・
そんなことを誰にも話せなかった自分自身の
問題もあるんだろうけどね。
わたしは逃げるように、勉強ばかりしていたな。
そうすれば、少なくとも自分は無能な人間だと
評価されなくてすむもの。
でも、いい成績をとっても、
知能指数が160じゃ当たり前と学校の先生も回りも思っていた。
友達は、楽しそうにテレビの話をするのに、
わたしは、「NHK以外のテレビは低俗番組」
と、父から一喝され見たいともいえなくなっていたな。
子供の心って親にはわからないよね。
わたしだって、自分の子供の心がよくわからないもの。。