令和の米騒動
わたしは東京に住んでいるが、実家は栃木県にある
しかし東京も栃木も米状況に大差はないらしい
ラインで母親と お米5キロ いくらだって、というメッセージのやりとりをした
わたしと母親はあまりべったりとした関係ではない
不仲ではないが、いまだに私が思春期なのか何なのか素直な感じで会話ができてはいない
しかしわたしにとって世界で唯一の居場所が母親である自覚はある
わたしは他人から見てたいそうしっかりして見えるらしい
長女の性質もあるだろうが、社会に出て年齢を言うとびっくりされることが増えた
最初は老けて見えているのかと勘繰ったが、ただ単純に大人っぽく見えるのだそう
言われてみれば幼少期から初対面の人には大人っぽいと言われてきた
そんな私だが別に内面は普通だ
大人も子供も同居している みんなそんなもんではないのだろうか?
しかしその子供の部分を見せられるのは母親だけだ
これは断言できる 父親でも兄弟でも親友でもない
これは母が私に幼少期に魔法をかけたためだ
「人の悪口は絶対に人にいってはならない でもママにだけはいいよ」と
これを忠実に守った結果、人の悪口だけではなく悪い感情を発するときはママにしか言えなくなった
そんな経緯があるため世界で一番、私の子供で悪い部分を知っている人だ
お米が値上がって不安、物価が高くて不安、とよく連絡をしていた
不安や怖いという感情すら母親にしか漏らせない
そんなときにお米を贈ったから確認してね、とラインがきた
私はポストを確認するのがめんどくさくて3日ほど確認を怠った
そして今日、4日目の夜に箱を開けた
すると箱の一番上に封筒が入っていた
イヤな予感がして中身をみてみると 5万円 が入っていた
わたしはわんわん涙が出てしまった
わたしと母親はお金の価値観がまるで違う
すごく覚えているのが、駅で切符をなくした時私と弟は早々に諦め新しい切符を買おうとした
たしか2000円くらいの切符だった
そこそこ痛手だが、人ごみの多い駅の中で小さな切符1枚を見つけるのはとても面倒くさかったのだ
ところが母は兄弟二人の手をむんずと引き連れ駅中を探し、挙句声をあげて涙をぽろぽろこぼした
衝撃だった 私達兄弟と母親の間で2000円の価値はまるで違うのを痛感した
それから私は社会に出て2000円の重みを再勉強した それでも母程にはならなかったが
だからこそ、この仕送りの 5万円は 涙が出る
母はパートで働いていて 5万円ともなれば この人の半月分の収入にもなるだろう
正直突き返したい気分だ
わたしは返せるものがない、と思う
母親の愛を感じるのはこう言うときで、そのたびに痛みとなんとも言い難い気持ちがこみあげてくるのだ