18歳の夏


短大の家政科栄養士資格のコースの一年生だった私は


軽井沢の

夏の学舎のご飯作りのお姉さんのアルバイトをしたのです



それはうちの短大と友好関係のあったらしい市川学園という進学校の生徒たちの夏の学舎


そこで朝5時に起きて同じく家政科の5人くらいのアルバイトで200人くらいの男子生徒の朝ごはんを作り、生徒が夕方帰ってくるまでの夕飯のご飯作りまでの間は自由時間


厨房ではいつもユーミンの昨晩お会いしましょうや、パールピアスが流れていて、私のユーミンへの傾倒はそのころから




その時、空き時間にその学校の先生に連れて行ってもらったのが

離山房



という喫茶店


ジョンレノンがお忍びで夏を過ごした喫茶店



ジョンレノンは夏を別荘で過ごして、離山房や万平ホテルにお茶を飲みに寛ぎに来ていたそうで



軽井沢で夏の間二ヶ月のアルバイト

毎日毎日、離山房に私たちも通って、そしてすっかり、オーナーご夫妻と仲良くなった



その次の年の夏は

この離山房で住み込みのアルバイト



まだ短大二年生だった私は軽井沢の文化的な生活を垣間見て

軽井沢の別荘の方々が立ち寄ったり、当時玉村豊男さんご夫妻も、オーナーご夫妻と仲良しで、よくいらっしゃったり


いろいろな別荘族の方々がいらして



離山房の裏の居住スペースで合宿生活のようなものをしながら


ご近所の方が持ってくる曲がったトゲトゲのきゅうりや

泥のついたにんじんを食べては、野菜の香りが都会とは違うことに感動したり


時に

北軽井沢の方へドライブに行くと

すずらんが生い茂っていてカブを分けてもらったり



嬬恋のレタス畑を走ったり


浅間山

鬼押出

熊野神社


そして旧軽


青春の日々は


夏だけでは飽き足らずに



冬も、その時の友達と冬の間

ペンションに泊まって冬の軽井沢を訪ねた



ある日の冬の日も軽井沢に入り浸っていて

必ず行く

離山房にいき


そのときラジカセから流れていたのは


ジョンレノンのイマジン



冬の雪の積もる寒い日に

ジョンレノンの思い出に皆で浸った

強烈な思い出の光景

ストーブの湯気に

曇っていた窓ガラス



毎年夏は来ていたそうだから






銃弾に倒れる前の何年かジョンレノンはここ離山房のお庭の東屋で過ごし




オーナーのおじさまが

これがショーンの背を測った木だよ


などと

心通う交流のお話なども聞かせてくださった



うちと万平ホテルによく行くんだって教えてくださった




だから私は

軽井沢で過ごした思い出はジョンレノンと離山房の思い出





社会人になってからは免許をとって

マイカーで碓氷峠を越えて行ったり好きすぎて夏も冬も通っていた

まだ新幹線が通るずっと前



浸るのが好きで

そこに行って身を置くのが好き





いつしか

時は流れ

軽井沢に新幹線が止まるようになったと聞いても

その頃の私は子育てやKAORUKOになりだして多忙を極め



幼い子供を連れて二回ほど軽井沢に家族旅行に行き離山房のおじさまやおばさまに会いに行った



あれから30年ほど


風の頼りにおじさまはお亡くなりになって経営も変わったと聞いていた





軽井沢の思い出も忘却の彼方へと葬ってしまったようだ



世界の素敵なところをたくさん知り

仕事や余暇で行くのは海外ばかりの

数十年







なぜか突然に軽井沢に行きたくなったのは


きっと


最近

ゆれるブーケのフラワーショーでジョンレノンのイマジンを流すようになったからかもしれない



世界平和への祈りを込めるブーケだから



この曲がぴったりだと思って数年前からそれをかけている





その度に私の脳裏に出てくるのが軽井沢やイギリス




イギリスは子供の留学先でもあったから、一年に何度も毎年行っていて軽井沢より近かった





軽井沢は行っていない

  だから急に

懐かしさが蘇ったのかもしれない



学生時代の二年間

夏も冬も春休みも

ほとんど休みの間中 つまり一年の半分は軽井沢生活




青春の日の私が


あそこにもここにもそこにもいる





人生には

忘れられない思い出があると知ったのはつい最近






それは父が

91才の父が

時折まだらボケの父が



子供の頃に過ごした場所や、戦争に行く前に過ごした場所に行きたいと

最近なん度もいうからだ

幼い頃の思い出をよく語る91歳




あーきっとこんなふうに切ないのかもしれない



私ももっと歳をとると

忘れられない思い出が増えて

思い出を旅したくなるのかもしれない



歳をとった時の予測なのか

年をとらずにもうすぐお迎えが来るのか自問自答しながら




運命の時間は誰にもわからない



私の命の時間だってわからないのだ

誰の命の時間もわからない




早く父を連れて行かないとならない


そして


いよいよ


離山房へ行きました



続く〜











お花のご注文

メールや電話にて

全国宅配

仕入れたての新鮮な花

をすぐ作り翌日には宅配で着きますので❣️



   

EXPO 2020 DUBAI

JAPAN PAVILION

official sponsor KAORUKO

FlowerArtist




Especially for You❣️


Instagram フォローミー!




KAORUKO(@kaorukojapan)

https://www.instagram.com/kaorukojapan/?hl=ja



誕生日の花人気です❣️


銀座でお作りして全国に宅配❣️