信州読書会さんに参加させていただいて、毎週金曜日に
課題図書の感想文を提出させていただいています![]()
今回は、ゴールズワージーの『 林檎の樹 』の感想です![]()
信州読書会さんの課題図書には珍しく(笑)、可愛らしい装丁に
ホッとしました
内容も「永遠のラブストーリー」と謳われて
いて、この装丁どおりの内容かしら?と読み進めていきました。
確かに、青春時代の落し子のような恋愛小説でした![]()
でも、スイートだけではない、決してハッピーエンドには
導かれないビターな要素が横たわっていました。
ざっくりと言うと「すれ違い」もので、そのすれ違いを年を取って
回想している…ということですね![]()
「すれ違い」モノは、日本の小説やドラマにも多く登場しましたが
最近はSNSの発達やスマホの所持で、すれ違いを描くことが
難しくなっています![]()
「すれ違い」は、恋愛には御法度ですが、すぐに相手の所在から
過去まで認識できる現在には「逡巡」する気持ちがなくなって
います。すぐに、結果か出て、次へと向かうのです。
どちらがいいとは、わからないですが…![]()
ただ、現在の環境だとこの小説は生まれなかったと思います。
どこか、懐かしくビターな恋愛小説も、たまにはいかがですか?
『 キュプリスの罰 』
この小説の読後、もう一度、最初の章に戻り、続けて最後の章を読んだ。アシャーストの記憶を辿った後に読むと、何とも言えない感情が残る。誰が悪いのか、何がいけなかったのか、どうすればよかったのか、たくさんのwhyに対するアシャーストの落としどころは、自らをヒッポリュトスになぞらえて、愛の女神キュプリスの罰を受けたということだった…って、そうじゃないだろう!
アシャースト夫妻は、想い出の地トーキーで銀婚式を過ごし、十字路に建てられた墓に気がつく。誰の墓なのか思いもつかないアシャーストは、狭苦しい墓地よりも空と自然に囲まれて幸せな墓だと思った矢先、この墓に眠るミーガンの導きなのか、二十六年前の記憶を呼び戻す。
徒歩旅行の際に訪れた農場で、アシャーストはミーガンに出会う。ミーガンと恋に落ちたアシャーストは甘やかなひとときを過ごし、結婚の約束までする。しかし、同じ世界のステラと恋に落ちるや否や、あれだけガートンの階級意識を揶揄していたのにも関わらず、同じ理由でミーガンを捨ててしまう。
人間は、自らを正当化しながら生きる動物だと思い知らされる。数限りない過ちをおかしながら生きるには、仕方のないことなのか。傷つけたアシャーストは忘却できるが、ミーガンは命を落とすほどに傷ついてしまう。
しかし、お互いに世界が違うことは、ミーガンを指して言う「愛人」、ミーガンがアシャーストに対して「そばにいれるだけでいい。」という言葉からもわかる。ただ、アシャーストに捨てられると、同じ世界のジョーと一緒にいる選択肢しかない。アシャーストとの人生を一度でも夢見たミーガンにとっては、もう以前には戻れないのだ。この農場を出る鍵だったアシャーストの罪はそこなのかもしれない。手折った野花は元には戻れない。
妻のステラは現在でも「献身的な伴侶」であり、「満ち足りた表情」が浮かび、結婚生活が幸せであることを物語る。ただ、ステラと恋に落ちたことを正当化した陰には、ミーガンの犠牲があった。それを、二十六年後に知らされたこと、過ぎた時間が膨大だったことこそが、キュプリスの罰だったのかもしれない。これからは、「何かが足りない」と思いながら、ミーガンの面影と共に生きていくしかないのだから。
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