JR北海道の列車の減速、減便の舞台裏 その2 | 鉄道マンたしろかおるのナイショ話

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元山手線運転士・元参議院議員 たしろかおる の鉄道ブログです。

元山手線運転士の参議院議員 たしろかおる です。


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前回に引き続き、JR北海道の鉄道マンたちの、安全再確立の取り組みについて書きます。



私は、これら現場の鉄道マンたちが考えている、今回の一連の事故の原因について、現場の生の声を国土交通省にも伝えました。また、他の鉄道会社の現場の意見、国土交通省の意見も参考にしました。さらに、JR北海道の現場の意見も、実際に現地に行って直接聞く努力もしました。そして、私が国政の場でできることを考え、実行に移しました。



根本的な問題としては、JR北海道の経営の根幹をなす、国鉄からJR北海道に分割・民営化する際のスキームが崩れてしまっていることがあります。ここでは詳細は省きますが、経営安定基金の運用益が当初予定を大幅に下回り、十分な赤字補てんができていないという問題があります。



しかし、この問題の解決には時間がかかります。その間も不安全な状態を放置してしまえば、再び事故が発生しかねません。そこで、現場の鉄道マンの考え出した答えは、当面、列車の運転速度を落とし、車両の振動を抑えるとともに、車輪転削を含めた車両メンテナンスを限られた条件の中で行うために、列車の本数を削減し、または列車の編成両数を削減し、予備車を生み出し、車両のメンテナンスを十分に行える体制をつくるというものでした。



この現場の提案をJR北海道も飲み込み、最高速度の抑制と、列車本数ならびに編成両数の削減を、ダイヤ改正で実施しました。



私は、このダイヤ改正実施にあたっての、現場の鉄道マンたちの声も聴きました。実際にダイヤ改正の影響で列車は混雑し、所要時間も増加しました。駅で働く鉄道マンたちには、乗客からの苦情も多く寄せられたとのことです。しかし、駅で働く仲間たちは「申し訳ございません。」と頭を下げる日々でしたが、「安全確保のため」という使命をもって、対応にあたっていると語ってくれました。


運転士からは車両の振動が大幅に改善されたという声、車両の検査、修繕の現場からも車両メンテナンスを十分に行う時間が確保されるようになったとい声が多く上がりました。そして実際に、事故や車両故障も大幅に減少しました。また、保線作業についても、限られた予算、人員の中ではありますが、最大限投資を集中することが確認されました。



現在も、JR北海道の安全再確立の取り組みは続いています。特に国鉄分割・民営化時の経営安定化スキームが大幅に狂っている状況に手を入れない限り、一連の問題の根本解決にはなりません。



取り組みは道半ばです。私はこれからも、現場の鉄道マンの声、地域の利用者の皆様の声に基づいた、鉄道の安全確保と、路線ネットワークの維持、発展のために国政の場で奮闘していきたいと思います。



皆様のご支援をいただければ幸いです。


今回もご覧いただき、ありがとうございました。

私、元山手線運転士の参議院議員 たしろかおる は、7月10日投開票の参議院議員選挙に比例区から立候補いたしました。比例区は全国どこからでも投票することができます。唯一の現場の電車運転士出身の参議院議員 たしろかおる へのご支援を、何卒、よろしくお願いいたします。

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