今日、初診の患者さんが、当病院との意見の違いから、治療を受ける前に帰られました。
彼の希望は歯石をとって欲しい。うちのスタッフは、治療をするからには、お口の中全体の検査をさせていただいて、治療計画を立て、ご説明をさせていただく過程が不可欠であることを説明したそうです。しかし、本人はそんなことは良いので、歯石だけをとって欲しいの一点張りだったそうです。

もし、検査をさせていただけないなら、傷病名はつけられませんから、歯石除去という歯肉炎また歯周病の治療をすることはできません。彼が歯石を取りたかった理由は今となってはわかりませんが、どんな理由にせよ、歯石だけをとって欲しいというのは、処置として成り立たないのです。病名がつけられないと言うことは、病気扱いにはできませんから、もしどうしてもというのであれば、自費扱いと言うことになります。

理屈的には、そう言う理由で歯石除去は保険でできないわけですが、それだけではありません。

皆さんの中には、歯石は目に見える所、例えば下の前歯の内側や歯と歯の間にしかないと思っている方が多いのではないかと思います。一回の治療で簡単に取れるものだと思っていらっしゃる方も多いと思います。しかし、実際は目に見えない、本人の気づかない所にもついている場合が多いのです。

そういう所の歯石も確認して、歯周病の程度を確認して、本人にも知っていただきたい。ただ単に歯石をとっていさえすれば、予防が出来ていると思っているとしたら、そうではないことを知る機会になるかもしれないのです。

私は、今まで、定期的に歯科医院に歯石を取りに行っていたとおっしゃる方で、歯周病を抱え、見えない歯石を沢山つけて来院される方を沢山みています。だから、安易に歯石だけとってくれればいい!とおっしゃる方の認識の改善もしたい。

歯科医院に対する不信感から、
「余計な検査はせずに、こっちの希望だけをやってくれればいいんだ!」
と、思う方もいらっしゃるのかもしれません。でも、それではこちらの立場がない!

もし、歯科医院に不信感を抱いているのなら、それは間違いなく、歯科医師の責任だと思います。説明と同意がなかったり、上から目線だったり、治療が下手だと思われるような手技だったり、様々な理由があるのでしょうが、少なくとも、不信感を持たれてしまった私達が、信頼を取り戻すためには、私達が信頼をしていただけるような診療をしなくてはならない。

それは、言いなりに行う治療ではありません。本当に必要な治療を、説明し、説得し、納得して治療を受けていただき、結果的に喜んでいただく。質の高い生活をしていただく手助けをしなくてはなりません。

そう思う私に、ご理解いただける方、ぜひ、藤井かおる歯科医院におこし下さい。ご理解いただけない場合、ネットサーフィンをお続け下さい[みんな:01]




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