不動産投資は、購入時点でその投資が成功する
かどうかはある程度決まってしまいます。
感覚的には、投資全体の成否の70~80%は
購入時点で決まってしまうといわれています。
物件の基本的な条件は、購入した後ではほとん
ど変えられないからです。
また、投資の取り組み、つまりは購入価格や融
資額、返済期間、金利等も最初の購入の段階で
条件がほぼ決まってしまいます。
そこから、その物件への投資の実質利回りや年
間キャッシュフローなども、ある程度決まって
しまうわけです。
物件購入時点で、ローン返済時点迄の採算の検
討(途中のリフォームも含めた)は当然のことで
すが、最終的には売却した時点での採算が結果
的に投資が成功したかどうかの判断となります
一般的には、出口の売却時点でどうなっている
かまで判断する人は少ないように思われます。
インカムゲインとキャピタルゲインでの最終結
果で不動産投資の出口がいかに大きなポイント
を握っているか忘れがちです。
いかに購入時点で出口を含めた採算の検討が重
要か理解できると思います。
今回は、不動産投資の出口に焦点を当てて考え
てみたいと思います。
不動産投資の利益がどうなっているか見ていき
ます。
不動産利益=インカムゲイン+キャピタルゲイン
=キャシュフロー(収入-経費)+
(売却価格-購入価格)
<出口戦略>
物件の購入時点と現況での売却(出口)での採算
を検討します。
[入口]
採算 採否
1)購入時点→ 有 ○
→ 無 ×
--------------------------------
[出口]
2)5年以下 → 有 ○
(税率:39%) → 無
↓
3)5年超 → 有 ○
(税率:20%) → 無
↓
4)10年 → 有 ○
→ 無
↓
5)15年 → 有 ○
→ 無
↓
6)20年 → 有 ○
→ 無
↓
7)25年 → 有 ○
→ 無
↓
8)完済時→売却の可否 →○ 売却可能(購入者ローン可能)
(現況で売却) (現金で購入可能)
→× 売却不可
↓ 採算 採否
更地にして売却 → 有 ○
→ 無 ×
*購入時点で採算が無しであれば⇒購入しな
い。
さらに、ローン返済期間中で売却時の採算が
有であれば、その時点で売却を計画出来るこ
とから本投資は成功(出口有)と考えられる。
従って、購入時点での採算と出口での採算を
検討して利益が出れば購入に踏み切るべきだ
し、出口での採算が出ないのであればさらに
売却はせずにリフォームをして出来る限り建
物を使い切るという判断になると思われます
いずれにせよ、購入時点で出口の方向性を決
めておくことが投資の成功を確約出来ること
になります。
購入時点及び出口での採算の検討を瞬時に簡
単に行うために、システムを事前に構築して
おくことが必要です。