前回のブログで不動産投資で一番重要な事は
、銀行融資ということをお伝えしました。

 

金融機関の融資には、大きく分けて二つあり
、それはアパートローンとプロパーローンの
二つです。

 

融資先を探す際に必ず押さえておきたい知識
です。

 

ここで、なぜ、事前に融資の方法を知ってお
く必要があるかと言うと、

 

何も先のことを考えずに、安易に仲介業者が
勧める融資の方法を選択してしまったおかげ
で、結果として自身の目指す投資の方向とか
け離れた方へ行ってしまいます。

 

そして、次の融資が下りなくなってしまうと
いうことがおうおうにしてあり、目標の達成
が出来ずにそこで終わってしまうことになる
からです。

 

それでは、その二つの方法について説明しま
す。

 

[アパートローン]

 

 個人の不動産投資家向けにパッケージ化され
 た商品です。

 

 マイホームを購入するときの住宅ローンと似
 ていますが、金利は一般的に高めです。

 

 アパートローンは、本業からの給与所得を借
 入返済の原資として想定しています。

 

 家賃収入については、ほとんど考慮していま
 せん。

 

 従って、各金融機関が年収から逆算し、それ
 ぞれに独自の限度額を設定しています。

 

 パッケージ化されているので、審査方法や融
 資可能な属性がある程度事前にわかるのがア
 パートローンのメリットです。

 

 審査に要する期間も短く、属性さえ良ければ
 、融資に関する様々な手続きも非常にスムー
 ズに進んでいきます。

 

 サラリーマンやOLの方が良く利用する融資商
 品だといえるでしょう。

 

[プロパーローン]

 

 事業性融資のことで、文字通り事業者向けの
 ローンです。

 

 事業者によって業種や事業背景、実績などが
 それぞれ全く違いますから、念入りに審査が
 なされます。

 

 その為、審査にも時間がかかりますし、すべ
 てがオーダーメイドです。

 

 融資交渉にも独特の雰囲気があるため、慣れ
 るまでは気後れする人が多いでしょう。

 

<アパートローンとプロパーローンの比較>

 

            アパートローン        |   プロパーローン

・対象       個人向け             |    事業者向け

・仕様      パッケージ型         |   オーダーメイド

・金利      高い(3.0~4.5%)      |   低い(1.0~4.0)

・金融機関  ノンバンク、一部  |   都銀、地銀、
             地方銀行、一部都   |   信金・信組
             市銀行                   |
・審査機関    短い                 |    長い

・融資期間    長い                 |    短い

・限度額      低い                  |    高い
             (年収の20~30倍)    |   

・最初の借   易しい              |     難しい
 りやすさ                            |
 
*アパートローンはパッケージ化された商品
ですから、融資交渉に慣れない人でも比較的
簡単に実際の融資までこぎつけられます。

 

アパートローンの審査基準から融資可能な属
性を逆算し、そうした人を対象に金融機関を
紐付けして販売するケースさえあります。

 

要するに、買える人からすれば、最初から融
資可能な目処がある程度わかっているので、
非常に楽なのです。

 

逆にプロパーローンは、銀行で事前に用意し
ている商品ではないので、「不動産投資をし
たいので貸してください」とお願いしても、
審査の結果断られることが多々あります。

 

オーナー社長や個人事業主には、絶対にプロ
パーローンをお勧めします。

 

アパートローンは、入り口は楽なのですが、
返済原資として家賃収入を計算に入れてくれ
ないため、年収によって融資額の上限が決ま
ってしまいます。

 

その上限に達すると、それ以上は借入できな
くなってしまいます。

 

そもそも、中小企業の経営者や個人事業主は
個人属性の評価が低く、金融機関によっては
、アパートローンの対象外のような扱いを受
けることも多いです。

 

アパートローンを使って物件を買い進めてい
くと、「購入限度額2億円」「給与年収の
20倍以内」
といった、それぞれの金融機関
が定める上限を超えてしまうポイントに達し
てしまいます。

 

これが、多くのサラリーマンの不動産投資家
が、1~3億程度の資産規模で足踏みしてしま
う主な原因となっています。

 

サラリーマンの不動産投資家が陥りがちな落
とし穴を乗り越えて、資産規模とキャッシュ
フローの拡大を図るためには、プロパーロー
ンという事業者向けの融資を活用していく必
要があります。