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kaoru’diary

いろいろ行き詰った時に出会った乙ゲーにハマり、
今じゃどっぷりつかってしまっています。
いろいろ食い散らかしていますが、
基本は
『恋に落ちた海賊王』
が大好きです!!

こんな私ですが、良かったら絡んでください。

旧GREEがなくなる前にどこまで記録できるかな…?






○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●○●

かおる
「ソウシさん、ボートの準備ができました」

ソウシ 
「うん、ありがとう。すぐに行くよ」

かおる 
「お願いします」

ナギ  
「ドクター、俺も同行します」

ソウシ 
「ふふ、ナギはかおるちゃんの事が毎日心配で仕方がないみたいだね」

ナギ  
「別にそういうわけじゃ・・・」

ソウシ 
「隠さなくてもいいと思うんだけどな・・・」

ナギ  
「・・・・・・」

今日はソウシさんから特別に<海での救助訓練>の講座を受けることになっていた。

船の上での生活に慣れていない私にはありがたい話だった。

かおる 
「すみません・・・私のために講座まで開いてもらって」

ソウシ 
「そんな、かおるちゃんが気にする事じゃないよ」

かおる 
「でも・・・」

ソウシ 
「みんなにも受けてもらうつもりだから」

かおる 
「え?」

ナギ  
「は?」

訓練用のボートには講師としてソウシさん、

生徒としてナギさん、私、ハヤテさん、そしてトワ君が乗り込んだ。

かおる 
「まさか海賊船で救助訓練をする日が来るとは思いませんでした」

ナギ  
「・・・・・・」

かおる 
「講師がソウシさんだと、なんだか普通の学校みたいですよね」

ナギ  
「・・・・・・」

かおる 
「ナギさん・・・?」

ナギ  
「・・・なんだ?」

かおる 
「いえ・・・」

(ナギさん、なんだか・・・顔色が悪い気がする)

かおる 
「ナギさん、調子悪かったりしますか?」

ナギ  
「悪くねーよ・・・」

かおる 
「そう・・・ですか」

ナギ  
「・・・・・・」

ハヤテ 
「はぁ、だりーなぁ」

ハヤテ 
「今さら救助訓練なんていらねーだろ」

トワ  
「そうですか?僕はもしものときのために是非受けておきたいですけど・・・」

ハヤテ 
「お前なぁ、俺たちは海賊だぞ?

 海賊が仲良く救助訓練なんてどう考えてもおかしいだろ」

トワ   
「でも、必要なことだと思います」

ハヤテ 
「はぁ?話にならねーな」

ハヤテ 
「かおるはどう思うんだよ」

かおる 
「私はまだ船の上の生活に慣れていないですし、受けておきたいかなって・・・」

ハヤテ 
「何だよ、どいつもこいつの」

ハヤテ 
「そもそもなんで、シンはやらねーんだよ」

ナギ  
「ハヤテ、うるせーぞ。・・・少し静かにしてろ」

ハヤテ 
「ナ、ナギ兄・・・」

ナギ  
「シンまできたら、誰がシリウス号を動かすんだ」

ハヤテ 
「わ、わかってるよ・・・」

かおる 
「ナギさん・・・」

(やっぱり、どこかおかしい気が・・・)

ソウシ 
「さて、みんな。ここら辺で訓練を開始するよ」

かおる 
「よろしくお願いします」

ソウシ 
「今日は実際に溺れる役と助ける役に別れて、ペアで救助を体験してみようか」

かおる 
「溺れる役・・・」

ナギ  
「・・・・・・」

ソウシ 
「ペア分けは私の独断で、ハヤテとトワ、ナギとかおるちゃん、って感じでいいかな?」

かおる 
「はい、ナギさん、よろしくお願いします」

ナギ  
「・・・ああ」

ハヤテ 
「トワ、とっとと訓練して、早めに切り上げるぞ」

トワ  
「は、はい!」

ソウシ 
「それじゃ、さっそく始めよう」

ソウシ 
「ナギ、かおるちゃん。まずは、二人からでいい?」

ナギ  
「・・・分かりました」

かおる 
「はい、大丈夫です」

ソウシ 
「それじゃ、ナギが溺れる役をやってくれる?」

ナギ  
「・・・はい」

かおる 
「私は何をすればいいですか?」

ソウシ 
「かおるちゃんは溺れたナギのところまで行って、ボートの上に引き上げてくれるかな」

かおる 
「わかりました」

ナギ  
「かおる・・・。これを持っといてくれ」

ナギさんからバンダナと鎖鎌を渡される。

かおる 
「はい・・・」

(ナギさん、やっぱり体調が悪そうだ・・・)

ナギさんが浮き輪をつけながら海に入っていく。

ナギ  
「・・・・・・」

少し離れた所まで泳いでいってナギさんが急に、苦しそうにもがき始める。

ナギ  
「・・・・・・!」

ハヤテ 
「ナギ兄・・・すげぇ演技力だな」

トワ  
「本当に溺れているみたいに見えますね」

(苦しそうに見えるけど・・・)

(浮き輪つけてるし、大丈夫だよね・・・?)

ソウシ 
「さ、かおるちゃん、浮き輪をつけてナギを助けに行く準備をしようか」

かおる 
「はい」

ハヤテ 
「あ、ナギ兄」

かおる 
「・・・え?」

ナギさんのほうに目をやると・・・

トワ  
「大変です!ナギさんが沈んじゃいました!」

ハヤテ 
「あれ・・・演技・・・だろ?」

海の上には浮き輪だけが残っている。

ソウシ 
「・・・・・・あれは」

かおる 
「え?」

ザパーン!!!

ハヤテ 
「あ、ナギ兄が出てきた!」

トワ  
「で、でもあれ!」

水面から出てきたナギさんは腕から血を流していた。

(水中に何かがいる・・・!?)

ソウシ 
「ハヤテ!トワ!助けに行くよ!」

ハヤテ 
「了解!」

トワ  
「船をできる限り近づけます!」 

(ダメだ、そんなんじゃ間に合わない・・・)

(助けに行く前に、ナギさんがして欲しいことは・・・)

海面には浮き輪につかまりながら、苦しそうな表情を浮かべるナギさんの姿が見える。

(ナギさん・・・拳を握ってる・・・。何かと戦ってるんだ)

かおる
「・・・戦う?」

ソウシ 
「かおるちゃん?」

(そうだ!先に鎖鎌を・・・!)

かおる 
「待ってください!ハヤテさん、鎖鎌をナギさんに向かって投げてください!」

ハヤテ 
「かおる・・・」

かおる 
「はやく!」

ハヤテさんに鎖鎌を渡す。

ハヤテ 
「お、おう!おりゃぁぁぁ!!」

ハヤテさんが力いっぱいナギさんに向かって鎖鎌を投げる。

鎖鎌は浮き輪に突き刺さった。

(あ、穴が!)

ハヤテ 
「あ、やべ・・・」

トワ  
「ボートのスピードを上げます!捕まっててください!」

ナギ  
「うおおおおお!!」

ナギさんが雄叫びとともに、水中に向かって鎌を振り下ろす!

トワ  
「な、何か浮かんできました!!」

海面に大きなサメがお腹を上にして浮かんできた。

同時に海面からはナギさんの姿が消えた。

(ナギさん・・・!!)

私は気づけばボートから海に飛び込んでいった。

ソウシ 
「かおるちゃん!!」

ナギ  
「・・・・・・」

(いた!ナギさんだ!)

ナギ  
「・・・・・・」

(ダメだ、気を失っている・・・)

私はナギさんの身体を持ち上げようとする。

(重い・・・!水中だとこんなにも動きにくいものなの・・・?)

(駄目だ・・・もう息が・・・)

その時、海面からハヤテさんとトワくんが飛び込んでくるのが見えた。

かおる 
「はぁ、はぁ」

ソウシ 
「かおるちゃん!大丈夫!?」

かおる 
「・・・私より、ナギさんは?」

ハヤテ 
「駄目だ、息してねぇ!」

ソウシ 
「ハヤテ!どいて!」

ソウシさんが心臓マッサージを始める。

(私も何か手伝わないと・・・!)

かおる
「ナギさん!息をして!」

ナギさんに唇を重ねて肺に空気を送る。

ソウシ 
「かおるちゃん、タイミングを合わせてやろう」

かおる 
「はい!」

ソウシさんと協力して人工呼吸を続ける。

ナギ  
「うッ」

かおる 
「ナギさん・・・?」

ナギ  
「げほっ、げほっ!」

ソウシ 
「ナギ・・・」

ナギ  
「お、俺は・・・」

かおる 
「良かった・・・」

(もうダメじゃないかと思った・・・)

安心して力が抜けた私はナギさんに抱きついた。

かおる 
「もう、心配したんですよ!

 朝から体調悪そうだったのに、無理してやるからです!」

ナギ  
「かおる・・・」

ソウシ 
「かおるちゃんの言うとおりだよ、ナギ」

ナギ  
「ドクター・・・」

ナギ  
「・・・悪い、おまえにもしものことがあったときに傍にいようと思って・・・」

かおる 
「ナギさんは私の心配しすぎです!

 私だってナギさんのことが心配なんですよ」

ナギ  
「・・・悪かった、心配掛けて」

ナギさんがギュッと抱きしめてくれる。

ナギ  
「本当は、泳ぐのとか得意じゃねーんだよ・・・」

かおる 
「・・・私、ナギさんが死んじゃうんじゃないかと思って・・・」

ナギ  
「ああ、もうこんな危ない事しないから・・・許せ」

かおる 
「うう・・・」

ナギ  
「ほら、涙拭け」

ナギさんが優しく指で涙をぬぐってくれる。

ハヤテ 
「あーあ、見せつけてくれるぜ」

トワ  
「いいじゃないですか」

ナギ  
「・・・今日はフカヒレのスープだな」

 ナギさんが海面に浮かぶサメに視線を送る」

かおる 
「・・・手伝い、頑張ります」

ナギ  
「ああ・・・頼む」

ナギさんに抱きしめられながら、

私はいつ命を落としてもおかしくない世界にいるんだと改めて感じていた。

だからこそ、もっと長くナギさんと抱き合っていていたいと私は願った。