決まった時間に決まった場所へ

密閉された満員バスに揺られ

急ぎ足で雑踏の中を歩く

媚びるつもりはなくても

無意識に気を遣いながら

笑顔をつくる

ピリリとした一日が始まる

良い意味でも

悪い意味でも

ピリリとした毎日。



還暦を迎えたことを言い訳に

そんな人生にピリオドを打とうと決めた


もう何の迷いもない


煌びやかな幸せより

静かな心の平和


なんの予定もない毎日が続くことが

こんなにも幸せに感じるようになったのは

年齢のせいなのか

積み重ねた経験のせいなのか


豪華な食材をたらふく食すより

空腹の限界に食す

少ない資金から吟味した粗食に

幸せを感じることができる


そんな今を、

あーこれが、

長いあいだ生きてきて

辿り着いた場所なのか

やっと辿り着いた場所か、と思う。


誰にも必要とされないことを

虚しいことと

悲しいことと

思い込んできたけれど

そんなことは

幸せにはなんの関係もなかった


そんなふうに世の中に、常識に、

叩き込まれて

生きてきたけれど


必要とされるも幸せ

必要とされないも幸せ


幸せは人それぞれ

幸せは自由自在に変化するものだ


今までの散々な無駄遣いも

間違いだらけの選択も

その時々では

幸せなものだった


世の中の役に立っていなくても

誰にも必要とされていなくても


幸せはいつもそこにある


今の自分にふさわしい

ピッタリな幸せが

誰にも用意されている


その用意された幸せを

ふとした瞬間感じることが

幸せなのかもしれない、、、