夫に愛人がいると分かってからの私は
落ち着かない。オロオロして狼狽えていた。
一日中、実家の母に愚痴を言い続けていた。
実母だけではない。姉やら友人遂には娘達にも。
あの頃の私は見苦しく狂っていた。
かなりのテンションだったと思う。
友人から「そのテンションで、ずーっといるんだ
はぁ〜!」怒っているのが分かる。
思い出すと恥ずかしい。
その後、友人達には詫びをした。
でも、今思えばそれで良かった。
私は言って発散するタイプ。いい迷惑だよね。
聞いてくれる人にはとことん甘えた。
それだけでは、飽き足らず市役所の相談窓口まで
言って話を聞いてもらったりした。
「その声は、どうしたんですか?機械が入って
いるのですか?」
私は、喋り過ぎてノドをやられていました。
必死だったので、ノドにも力が入っていて、
話すとまるでコンピューターの音声みたいだし
時々ヨーデルの様に声がひっくり返る始末。
それだけ、切羽詰まっていました。