退院してから
毎日
母が来てくれる

運転免許を持ってるので
食材の買い物や

たわいもない話に
付き合ってくれる

息子と学童保育のお迎えも
塾の送迎も
行ってくれる

足腰が痛くて
動けないのに

リハビリになるよって
行ってくれる

3週間ごとに
化学療法に通い
次に1回
精神科に受診する

手足が痺れてきた
ドセタキセルのdoseを
減らしても

やっぱり
有害事象は出る

大丈夫、きっとがんは小さくなってる

自分に言い聞かせてみる

暑いのに
ケア帽子被って
毎日毎日
食材を買いに行く
食べたくない

でも
家族の食事は作りたい

とうとう
包丁が持てなくなった

何もかも
母にお任せ

またあの感情が
襲って来た


希死念慮

居なくなりたい
足手纏いになる

包丁を手に取る
力が入らない

母が言う

そんな包丁じゃ
死ねんよ

そしたらここから飛び降りるよ

そんな事しても死ねんよ

残された家族が
どう思うか
考えてごらん

幸せなんじゃないかね

天国から見守られてるって
思ってくれないかな

自分達をせめるよ
子どもはまだ小学5年生よ

ああ

なんでドセタキセルって
辛いんだろう

患者さんは凄いな
わたしは無理だ

笑えない

耐えられない

夏休みになった

学童保育にお弁当を持参する
作りたいけど頭がまわらない

夫が
作るって言ってくれるけど
わたしがやりたい
でもメニューが思いつかない

何を言っても納得しないわたしに
夫は
自分から問題を作ってない❓
悩み事を作ってないかな❓
って言う



ああ
もう消えて無くなりたい
包丁でまず息子を刺して
その後にわたしを刺して、、、、、

夫が母と相談して
精神科受診を早めた

先生に消えて無くなりたいと言った
具体的にロープを買ったり、準備をしたか
聞かれた

いいえ

ご主人、奥さんを決して1人にしないでください
来週から変化が無ければ
入院しましょう

ああ
今度こそ
終わりだ

病院を転々として
家にはきっと帰れないね

いいか
どうせ
家にいても一緒だ

バイバイ
みんな