私が初めて自分一人で買った本がこの「長い長いお医者さんのはなし」です。電車に乗ってお稽古に通う中、乗り換え駅の町の本屋さんでこの本を見つけました。当時400円均一だった少年文庫。世界童話文学全集を暗記するほど繰り返し読んでいた私にとって少年文庫との出会いは大きな喜びでした。毎週毎週、本屋さんに通って棚を眺め、本の後ろの目録を熟読し、「次はあれを買おう」とワクワクしたのを思い出します。
作者のカレルチャペックはチェコ出身のユダヤ人。愉快なお話と兄ヨゼフの描く挿絵がピッタリで、チャペックの独特の世界が素敵です。大人になって他の作品も読みました。お医者さんのはなしは、これをもとに小学校の上級生が劇をして観せてくれて「わぁ〜あのお話だ!」と嬉しくなったことを覚えてます。遥か昔のおはなし。
#岩波少年文庫#カレルチャペック#長い長いお医者さんのはなし