私は自分の声が好きじゃなかった。
音楽を始めた時、自分の歌う声を録音したものを聞くことすらできなかった。
それが
今では自分の歌声は普通に
聞けるようになった。
単純に、聴き慣れたのかもしれない(笑)
それでも自分の話し声は未だに慣れてない。
コンプレックスの克服ってことで考えると
私にとって音楽=声を使うことは
荒療治みたいにも思える。
声は顔以上に
その人だけのもので
しかもそれは自分の耳で聞くのと
録音してるものでは違う風に聞こえるんだから
なぜそんな風にできてるんだか。
人間は鏡がないと自分の顔も見れない
しかも鏡は左右反対に映る。
そして声も自分の耳では違うように聞こえるなんて
自分が聞いてる声と本当の自分の声が違うなんて!
ここに何かヒントが隠されてるんじゃないかって思う。
声でさえ自分が耳から普段聞いているものと違うのなら
自分が思ってる自分が本当の自分と違ってることがあっても不思議じゃない。
長所が短所、短所が長所になるように、
コンプレックスが実は他人から見て
自分のオリジナル、特徴だったりもする。
そしてコンプレックスがあるから
何かと頑張ろうとしたりもする。
この世界に無駄がないように、
自分自身にも自分に必要なものがちゃんと備わってる。
面白いくらいに
もしかしたら自分にとってのギフトは
自分が思ってるようなもので与えられてない可能性もある。
コンプレックスだと思っていたものが
自分のトレードマークになったりとか。
私にとっての『声』がそうだったように。
可能性はいくらでもある。


