昔から、青色が好きだ。

身に着けるもの、持ち物、つい青を選ぶ。


書を始めた頃、青色についての

書籍をよく読んでいた。



そのうち、いつ頃からか、緑色で囲まれてきた事にふと気がついた。


その当時、色や文字について読んだ数冊のうち、

ある一冊が、本棚を整理していて出てきた。


『色を奏でる』志村ふくみ著


人間国宝の染色家が描きだす、

美しい言霊で溢れていた。


一度は読んだはずなのに、初めてのように

稲妻に打たれたような衝撃が降りてきた。


その中で、特に揺さぶられたのが…


伊吹の刈安

毎年、お盆をすぎる頃になると伊吹山へゆく。刈安が穂を出しはじめるからである。

刈安は緑の下染めとして最高の染料である。
その青味を帯びた金色が藍の甕にひそみ、
ふたたび揚げられたとき、目をみはるばかりの緑が生まれる。
みどり児の誕生のようである。

その緑の下染めとなって
自分はまったく姿をあらわさず、
すばらしい役目を無言で果たすのが
刈安である。(以降略)


この後、あまりに素晴らしい"刈安"を讃える

美しく優しさに満ちた詩が続く…。


そして、"緑という色"

私達の周りにこんなにも身近にある樹々や

植物の色、緑色。


不思議なことに、草木の葉っぱを絞り、

その緑の液では、染められないそうだ。


は、甕に、刈安等で染めた黄色の糸を

浸けると生まれる。



ほかの色は色が染まるというのに、
緑のときだけはなぜか生まれると
いいたくなる。
みどり児の誕生、…(後略)

 古代から脈々と培われてきた、

 素晴らしい自然の、命の、源。

 その色を糸に降ろし、紡ぎ、纏う。


 敬意と愛と感謝に溢れた想いが

 体の奥底にまで響いてきて、

 涙が出た。そして…


    今は、どうされていらっしゃるのかな?

 と、調べてみると、染色と機織りの

 ワークショップがあった🤭


 …ご本人から学ばれた、意志を継がれる

 方々による、体験クラス。


 これも、何かのご縁だな。

 迷わず申し込んだ。


 しかも、素材が

 刈安。


 自らは現れずに

 黙って役割を果たす


何故か、胸に響いてきた。

いろいろな感覚が押し寄せてきて、

全然、上手く伝えられないけれど。


楽しく、

幸せな経験だった。


興奮して、まだ纏まらないから、

ワークショップの詳細報告は、

また別途…続く…。