心配して母がかけつけたのだ。




また初めから説明をする。



嗚咽混じりの涙。
私がしっかりしないと。
母を支える。






それからまたすぐにチャイム。





旦那の両親もかけつけてくれた。

また初めから説明をする。






もう何度説明したのか分からない。







家に来ても優くんはいないし
帰って来ないし
何もすることはないと伝えたのに…
何より人に気をつかえる自信もなかった






義母から
朝から何も食べてないなんて
ダメだから食べなさいって…

咽通らないよ。

母親が倒れたらどうする‼と
義母は何度も何度もすすめる。


わかりました






閉じた咽に
おにぎりを押し込む。





義母たちも
来てから何も食べてなかったので
一緒にどうですか?とすすめたら


「わしゃ咽通らん。」





…いや




私もそう言いましたやん。









本当に帰って欲しい。








ボーっとしてても
しょうがない。





先に進まないと。






帰って来たらすぐに対応できるよう
御葬式の準備をしないと。




宗派もお墓もないので
直葬に決まりました。






そんなこんな決めるのにも
義母の暴言…行動に
本当に嫌気がさしました。






もう無理だったので
丁重にお帰りいただきました。









また夜は来る。


眠れるわけがない。



闇が怖い。




寝室が怖い。





結局一睡も出来ずに
優くんを迎えに行く時間になる。










2014 9 22







手が震える。









警察署に着くとまずは
刑事課で説明を聞く



やはり死因は特定出来ず不詳。



病気もない 外傷もない
布団をかぶってたり
吐瀉物を咽に詰まらせたり
窒息の可能性もない。


死亡時刻は発見の1時間前。
救急隊員がかけつけた時には
もう手遅れだった。


死亡届けや色々書類をもらい


優くんを迎えに別室へ向かう。








包帯で解剖跡を隠し
家を出た時と同じ白いタオルに
くるまれてる。





私はまだ怖くて
優くんを抱く事が出来ない。





受け入れられない。






旦那に優くんを抱いてもらい
私が運転して葬儀場まで向かう。






涙で運転困難だったよ。






最後まで優くんを抱けないのか
それでは一生後悔する。
わかってる。
でも怖くて怖くて
冷たく動かない優くんを抱くのが
怖くて…
数時間後には姿さえ
見れなくなってしまう。







葬儀場に着いて車から
火葬まで休ませる部屋は
私が抱いていく事にした。






ずっしり
優くんの重みを感じる。




ドライアイスで
びっくりするほど冷たい。




でもその表情は
ただ…眠っているようにしか
見えない。

でもその目が開くことはない。





刑事さんにさっき
言われた事を思い出した。





優くんはとても綺麗な顔で
亡くなっていた。
窒息や苦痛が伴った場合
赤ちゃんでもそれは表情に出る。
優くんは苦しまなかったんだよ。
眠ったまま逝ったんだよ。





どこまで本当かはわからない



でも…苦しまなかった
そう信じたい。










用意された部屋へと案内され
入るとそこには…