(白いすっぽん)昔二人同時に腹のなかにしこりの出来る病気に同時にかかり下男が先に死んだ
そして下男の腹を割くとなかから赤い目をした白いすっぽんが出てきた
(白い亀)ある軍人が売りに出されている白い亀を買い取り甕のなかで買うことにする
軍人はこの亀を可愛がり成長した亀を揚子江に放して去るまで見送った
その後戦で城が陥落し揚子江に飛び込んだ兵士達が溺れ死ぬなかこの軍人は放してやった白い亀に助けられた
白いすっぽん白い亀はアルビノを差している
アルビノとはDNA変異により皮膚の下のメラニン色素が欠乏している個体のことである
赤い目というのもアルビノの特徴で
目に色素がないため血液の色が透けて見えている
アルビノは「亀の場合は数千匹から数万匹に一個体という確率で出現する」と言われている
生息地で目立つアルビノは天敵に狙われやすく
また有害な紫外線を吸収する色素がないためあまり長生きができない
アルビノはとても希少な存在であることからこれを見た人はさぞかし驚いたことだと思う
その奇異さを強調する形でこの二つの話が描かれているのだと思われる
白いすっぽんの話ではその奇妙な姿から病の原因とされ
白い亀の話では恩を返す賢い亀とされている