BSで放送されていた、かなり昔のドラマ。
向田邦子さんの原作を石井ふく子さんが手がけた作品『花嫁』
昨日(12月14日)で40話が終わりました。
 
主演の奈良岡朋子さんをはじめ、沢田雅美さんや大鹿次代さんらの芸達者な面々の出演なので、見応えがありました。
 
 
東京のどこか下町らしき住宅街が舞台です。
古い借家に長年暮らしている一家の日常が描かれています。
夫を7年前に亡くし、今は病院勤務の34歳の薬剤師と高校生の2人の娘と暮らす60歳の母が主人公。
他にも結婚して別に暮らす長男と長女の、合わせて4人の子供のいるお母さんです。
 
夫の七回忌の法事を終えたところに、60歳の母に突然縁談が持ちこまれます。
薬剤師の娘は、同じ病院に勤務する医師と4年も秘かに交際しているのですが、果たして『花嫁』になるのは誰なのでしょうか?
 
 
かなり老朽化しているらしい古い木造家屋家は、雨雨が降るとアチコチタラー雨漏りがして、洗面器やバケツの出番が必要なほど。
 
たて付けの悪くなっている玄関の扉は、開けるのにも力とコツがいるし、上がり框はギコギコときしんで鳴るし・・・
 
昭和の時代の昔ながらの台所で、お湯を沸かしたり、味噌汁をこしらえたり、娘たちにお弁当を作ったり。
 
茶の間のちゃぶ台での食事の風景もたびたび出てきて、どこかの普通の家族の日常生活を覗いているような感覚でした。
俳優の皆さんの演技がとても自然なので、余計にそのように感じたのかも。
奈良岡朋子さんはさすがです。演技とわかっていても、その細やかで豊かな表現力に毎回見入ってしまいました。
 
 
 
 
 
この作品、食卓のシーンも秀逸ですが、毎回必ず「えーと、あの字はどんな字だったっけ?」というシーンがあり、その字を知っている人が裏白のチラシを束ねたメモに書くという仕掛けが楽しめました。
毎回、私も「読めてもかけない字も多いな~」と思いながら、勉強になりました。
 
 
 

 

 

 

 
 
やっぱり、さすがに向田邦子さんの原作だけあって、細部まで行き届いて日常の細々したところまで手を抜かずに、とても丁寧に自然に昭和の暮らしが描かれていて、ささやかな暮らしぶりや小物などの小道具にも昭和が満載で、懐かしく面白く楽しめました。
 
 
 
 
 
 
 
最後までお読みいただき、ありがとうございました。