ずいぶん前に録画していたものの、最近ようやく見た作品です。
小津監督の作品の中で、これは初めて見ました。
 
 
 
丸の内の会社に勤めるエリートサラリーマンの夫(佐分利信)とその妻(小暮実千代)は30代の設定でしょうか?夫が部長職だから40代かしら?
 
子供のいない夫婦2人暮らしですが、お手伝いさんが2人。
妻は裕福な家庭の出身らしく、家事はお手伝いさんに任せきりで、姪(津島恵子)や学生時代の友人達(淡島千景・小桜葉子)と毎日のように遊び歩いている優雅なご身分。
 
銀座の洋装店の女主人(淡島千景)の店でお買い物したり、食事をしたり、宝塚歌劇を見たり、たびたび旅行に出かけたり、優雅に気ままに過ごしている。
 
妻は見合いで結婚した実直な夫の事を、田舎育ちの鈍感な男だと軽んじている。
 
夫が家での食事の最後に、汁物を🍚ご飯にかけてズズッとすするのを「行儀が悪い!」とイヤがっている。
 
 
 
 
姪とタクシーでお出かけ。 上矢印
  
 
 
姪や友人たちと小旅行に出かける電車の中。 上矢印下矢印
 
 

 
旅館でくつろぐ。 下矢印
  


上矢印 友人役の淡島千景さんと小桜葉子さん(加山雄三さんの母)
 
 

 
友人役の淡島千景さん。
私の知る淡島さんは、中年以降でお着物姿のイメージでしたが、この作品では、まだお若くて洋装もとてもお似合いですね。
 
 
 
 
日比谷のお堀、東京会館や帝国劇場のあたりでしょうか?
今はわかりませんが、私の知ってるこのあたりの風景とあまり変わっていなくて、むしろビックリ!!びっくり  下矢印
 
 
銀座の中心の和光(SEIKO服部時計店)は、当時も同じ姿ですね。
 
 
この頃の銀座には、都電が走っていたんですね。
 
 
 
 
遊び歩いて自分に無関心な妻を、夫は自由にさせて文句を言うこともないが。
 
妻はそれをいいことにわがまま放題。
夫の事を友人達には「鈍感さん」などと呼んでいる。
 
ある日、些細なことで機嫌を損ね、家を出て行った妻だったが、夫は勤務先からウルグアイへの長期出張を命じられる。
夫は妻に「用事あり、帰られたし」と電報を打つが、妻は無視して、電話の1本もよこさない。
 
出発当日の飛行機空港には、妻の友人たちが見送りに訪れ、妻のあまりの振る舞いに呆れる。
 
夫が出発した夜に妻は家に戻り、夫の電報の意味を知ることになる。
お手伝いさんが寝静まった夜遅くに、夫が帰宅。
飛行機飛行機の故障で羽田に引き返してきたんだ。出発は明日になった。」と。
「お腹がすいたでしょう?」と妻。
お手伝いさんを起こすのも気の毒だからと、妻は日頃はしない夜食の用意を始める。
 
お手伝いさんの漬けた糠漬けを取り出し、湯を沸かし、冷やごはん🍚を用意し、お茶漬けを食べることに。
妻は「私もいただくわ」と言い、夫婦でお茶漬けをすする。
 
翌朝、飛行機空港へ夫を見送った妻は、今まで自分の勝手気ままなわがままを、夫は知りながらも何も言わずに自由にさせてくれていた事に、今更ながら気が付いた。
 
ふたりですすった夜中のお茶漬けが、夫と妻を本当の夫婦にしてくれた・・・ということでしょうか。
 
 
 
 
 
 
 
 
最後までお読みいただき、ありがとうございました。