私は、小学年生のときに母が脳卒中で倒れて、小学年生で父親がアルコール依存症になり、日々大きなストレスを感じていました。

 

 

それでも、“自分はどんなストレスにも耐えていけるはず…”ずっとそう思っていました。

 

 

うつ病や摂食障害などの病名を知ってはいたものの、“自分がそんな病気になるわけがない”と、なぜか、なんの根拠もない自信があったのです。

 

 

そして、自分が精神にかかわる病気になるというイメージがまったく湧かなかったのです。

 

 

実際に、高校年生まではそうでした。

 

 

しかし結局、私はうつ病と摂食障害を患うこととなってしまいました。

 

 

約8年かけて病気を克服し、今では十分に回復してきましたが、もっと早く適切な対処ができていれば、うつ病や摂食障害を患うことはなかったと思います。

 

 

現在は、数年にわたる新型コロナウイルスの影響もあり、気分が落ち込み、やる気も出ない、といったうつ症状に陥る人の割合が増えているようです。

 

 

さらに、日本はもともと他国に比べても、自殺率がはるかに高いと社会問題になっていましたが、近ごろその数は急増してしまっています。

精神にかかわるうつ病のような病気は、最悪の場合、命をおとしかねない恐ろしい病です。

 

 

そして、誰でも、いつでもなる可能性があり、その危険は自分では気づかないうちに忍び寄ってきているのです。

 

ストレスを甘く見てはいけない!

 

 

ストレスは、すぐに心身に影響を及ぼすとは限りません。

 

自分では気づかないうちに、ストレスは心身をむしばんでいくことも多々あるのです。

 

 

だからこそ、多くの方に手遅れになる前にストレスに対処することの大切さを理解していただきたいと思っています。

 

ストレスという言葉は、最近色々なところで用いられていますよね。

 

そんなこともあってか、ストレスという言葉があまりにも身近になってしまい、“たかがストレスで…”というような考えが多くなってきているように思います。

 

けれども、決してストレスを甘く見てはいけません!

  

 

そもそもストレスとは何なのか?

 

ストレス社会など、最近頻繁に耳にする「ストレス」という言葉。

 

なんとなく悪いイメージがあるストレスですが、改めて、ストレスというものについてみていきたいと思います。

 

ストレスとは、ひとことで言うと、「外部から刺激を受けたときに生じる緊張状態のことです。

 

外部からの刺激というのが、少しわかりづらいですね。

 

この外部のからの刺激は、大きく6つに分けられます。

 

①物理的要因:温熱・寒冷・気圧などの気象の変化など

 

②環境的要因:騒音・照明・たばこなどの空気汚染や振動など 

 

③社会的要因:仕事が忙しい・残業・夜勤・重い責任・借金など

 

④肉体的要因:病気・ケガ・不規則な生活・睡眠不足・疲労など

 

⑤精神的要因:身近な人の病気や死・失恋・解雇・倒産など

 

⑥人間関係:職場や家族・親戚・友人とのトラブルなど

 

 

 

つまり、日常で起こる様々な変化(=刺激)によって、ストレスが引き起こされます。

 

 

ストレスがかかりすぎるとどうなるの?

 

私たちの身体には、下記のように、自律神経・内分泌系・免疫系などがそれぞれ助け合って、身体の内部環境をつねに最適な状態に保つ調整機能が備わっています。

 

 

 

 

しかし、長期間にわたって過度なストレスがかかると、その調整機能が低下してしまい、心にも身体にもさまざまな悪影響を及ぼします


http://www.japa.org/?page_id=6951

 

注)ストレッサー:ストレスの原因となる刺激のこと

ストレスによる身体の病気「心身症」

 

 心身症は、ストレスが原因となり引き起こされる身体の異常です。

 

 

代表的なものには、高血圧過敏性腸症候群などがあります。

 

治療には、身体の不調を改善するとともに、心理面のケアも必要となってきます。
 

*心身症の主な症状

 

 

ストレスによる心の病気「神経症」

 

神経症は、ストレスが原因となり引き起こされる心の異常です。

 

 

神経症になると、誰もが感じる不安や心配が異常に強くなります

 

また、神経症は心の異常でも、身体に症状が出ることがあります。

 

しかし、検査をしても、身体には異常が見つかりません。

 

*神経症の主な症状
 

 

こんなサインには要注意!

 

ストレスは、自分でも気づかぬうちに心身をむしばんでいきます。

 

 

手遅れになる前に、ストレスのサインに気づくことが大切になります。

 

 

 ストレスのサインには、大きく分けてつあります。

 

 

心のサイン

 

身体のサイン

 

行動のサイン

 

 

の3つです。

 

 

1つ目は、心のサインです。

 

 

イライラしやすくなったり、落ち込みやすくなったりします。


また、元々穏やかな人がキレやすくなったり、突然泣き出したりしてしまうなど、情緒が不安定になる場合も多くみられます。


2つ目は、身体のサインです。


疲れやすくなったり、食欲がなくなったりします。


また、胃腸の調子が悪くなったり、首や肩、頭などの痛み、月経不順など、あらわれ方はさまざまです。


3つ目は、行動のサインです。


行動のサインは、周りからみてもはっきりわかるようなものが多いです。


例えば、お酒やタバコの量が増えたり、食欲が明らかに変化したりします。


また、趣味に過度に熱中したりして、集中力が低下してしまうこともあります。


このような行動のサインは、お酒や食べ物、ギャンブルやゲームなど、何かに依存するきっかけとなり得ます。

 

 

ストレスによって引き起こされる代表的な4つの病気

①心臓病

長期間にわたる慢性的なストレスは、高血圧や不規則な心拍を引き起こすことがあります。
 
ストレスが引き金となり、血圧の上昇や心臓への負担が増大することがが積み重なると、心臓病や動脈硬化のリスクが高まります。

②免疫機能の低下

慢性的なストレスは免疫機能を弱め、感染症や炎症への抵抗力を低下させることがあります。
 
これにより、風邪や他の病気にかかりやすくなってしまいます。

③精神的な健康問題

過度なストレスは精神的な健康にも悪影響を与えます。
 
うつ病や不安症状が悪化する可能性があり、ストレスが原因で睡眠障害が生じることもあります。
 
これらの状態が長期間続くと、生活の質が低下する恐れがあります。

④消化器系の問題

ストレスは胃や腸の運動を変化させ、胃潰瘍や消化不良、過敏性腸症候群などの問題を引き起こすと考えられています。
 
また、食欲にも影響が出るとみられており、食欲の低下や反対に食べ過ぎてしまうといった症状も現れることがあります。


次回は、うつ病とはどのようなものなのかについてお伝えしていきます!
 
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