声楽のレッスンは不織布マスクとフェイスシールドのタブル着用で行っていたのですが、合唱の練習でマスク着用での参加を求めたれた生徒さんから、「先生はあんな苦しい状態に更にフェイスシールドを着けてレッスンで歌って凄い!」とお褒めの言葉を頂きました(笑)

 

まあ、これも慣れ。

元々歌屋は万年マスクの人が多い。

ウィルス感染防止、乾燥防止、喉がしっとりするので声にも良い。様々なメリットがあり、マスクしていると安心というメンタル効果まで。

コロナ禍でマスク着用が嫌だった人までも装着義務がある様な風潮になり、そういう方々にとってマスクって本当に苦痛なのだとは思います。

 

私は母が肺の重い疾患を持ち、絶対に風邪ウィルスを持ち込めない状態があり、20年以上に渡りマスク無しの生活は考えられないものではあったので、それにフェイスシールドが増えて確かに頭がクラクラする時はあるものの、我慢できるレベルです。今は母の心配がない分気が楽。

 

そんな私を見て、生徒さんのお友達が手作りされている布のマスクを下さいました。

現在、多くの合唱団で使用が始まっている下側が長く、ピラピラしている物と可愛い柄の布マスク。

 

早速着用していますが、これが快適!不織布はこの季節には不向きですから、布になると随分と楽に感じます。

マスクの柄って拘ると結構楽しいし。顔映りとかも考えて選べば楽しみが増えます。

 

さて、話しは変わって、今年のペーザロのロッシーニフェスティバルはプログラムを縮小化して開催しています。

ROLEXがサポートし、mediciTVでも配信されるらしい、

"Perpetual Music" Concert — With Juan Diego Flórez 2020

のマリーナ ・モンツォ嬢の歌唱

ロッシーニ のオペラ・ファルサ『絹のはしご』から"Il mio ben sospiro e chiamo"から"Quanto pena un'alma amante"

日本で聴いた時より更に丁寧で充実した歌唱になっています。

彼女の声も大好きです。

余談ですが、この曲、先日、フリットリ があまりこの曲を知らないのに誠実にレッスンしているのを見て心から感心したのですよね。フリットリにレッスンを受けるのだったら彼女のレパートリーをまず知る事も礼儀の一つかな。。。

フリットリは一生懸命楽譜を見ながらどう歌うか考えてくれて相変わらず女神でした。

 

昨年からロッシーニをそれなりに聴いてきて、ロッシーニ のオペラは絶対セリアの方が好きみたい。私が共感出来るロッシーニ の歌唱はやはり優美である事が大事で、曲芸的な部分には全くそそられない。

アジリタが明瞭だと感じる場合、喉を酷使しているパターンが多いのも共感できなくなった一因。

ディドナートは素晴らしい歌手だと思っていますが、彼女のカンタービレの中に感じるちりめん的な音色は大きなフレージングを歌う時に不利に感じます。だからこそ、彼女はロッシーニに向いているのだとも。ヘンデルやロッシーニに比べ、ディドナートのドニゼッティやフランスオペラを聴くと苦しくなってくる原因も何となく分かりかけてきました。

転がす方が簡単な声というのがあるのでしょうね。私は自分が転がる声ではないので感覚的には全く理解出来てないので悪しからずです。。。

私にとって音楽はやっぱりカンタービレ。その中のスパイス的な徒競走な部分はもちろん好き。

でもコロコロと転がってばかりだとちょっとしつこいな、、、と飽きちゃうのですよね。

ロッシーニ の喜劇は初めて聴く旋律でも音の進行が読めちゃう。そしてその音の迂回必要?って思ったり(笑)

喜劇だとその部分があまりにも多くて音楽に浸れなくなるらしく、最近めっきり聴かなくなりました。