銀行で営業をしていた頃、数字を作るのは当たり前の世界でした。
特に為替が80〜90円台の頃は、お客さまが次々に来店され、一日中対応に追われていました。
シャッターが閉まってからも事務作業が山積みで、机に戻ると手が震えて仕事にならないほど。
「あぁ、このままでは潰れてしまう」と感じた瞬間もありました。
さらに、銀行の中ではお客さまの取り合いもありました。
私を訪ねて来てくださったお客さまでも、手続きをした人の数字になる。
そのたびに正直、悔しい気持ちになったものです。
でも、そこで気づいたのは――数字は取られても、お客さまの目線は私に向いていたということ。
その場で結果につながらなくても、後から「やっぱり高須さんに」と戻ってきてくださるお客さまがいました。
その経験を通じて、「物売り」ではなく「人との信頼関係」が大切なのだと実感しました。
そしてこの気づきは、今の私のまわりでも同じです。
お客さまや仲間との関係で、「取り合い」や「競争」みたいなことは今も起こります。
でも、戦うより協力し合う方がずっといい。
経費をかけなくても、工夫すればできることはたくさんあります。
まずは“お金をかけずにできること”をやってみてからでも、遅くはないんですよね。
営業や経営者にとって、数字はもちろん大事。
でも、その時に取れなければ「次につながる種まき」をしておけばいい。
ご縁は一度きりではなく、時間をかけて育っていくものだから。
だから私は、商品を売るのではなく、ファンをつくることを大切にしています。
売り込むのではなく、仲良くなる。
その積み重ねが、数字以上の価値を生むと信じています。
仕事を辞めた今でも、その経験は私の中に大きな学びとして残っています。
次のステップに進むときも、「お客さまを💰マーク付きで見るのではなく、一人の人として向き合う」という姿勢を忘れないようにしています。
競い合うより、つながりを大切にできる方が心地いいなと感じています。
心にそっと余白を。
自分を大切にする時間を届けている、髙須かおりです。
最後までご覧頂きありがとうございました。