心にそっと余白を。自分を大切にする時間を届けている、髙須かおりです。


前回のブログで、「平等」と「公平」について少し触れました。

今日は、銀行員時代の経験や、最近感じたことを交えて、もう少し掘り下げてみたいと思います。




銀行に勤めていた頃、相続のご相談を多くお受けしていました。


その中で何度も感じたのは、「法律は平等を大切にするけれど、人の想いは公平を求めている」ということです。


相続では、子どもたちに同じ割合で財産を分ける“平等”が原則。

でも、実際にはそれぞれの関係性や、これまでの役割が違います。

たとえば、親の介護を一手に担ってきた方がいる場合、“平等”な分け方が“公平”とは限りません。


「平等」は“みんなに同じように”。

「公平」は“その人に合った形で配慮すること”。


この違いは、最近よく話題になる「男女平等」の問題にもつながっているように思います。


社会の中で、女性もどんどんキャリアを築けるようになり、「平等」が進んでいるように見えます。

でも、ふと立ち止まって思うのです。

果たして「平等」という言葉が、今の私たちに本当に合っているのだろうか、と。


男性と女性では、そもそも身体のつくりも、働き方やライフステージの変化も違います。

もちろん、どちらが上とか下ではなく、それぞれにしか担えない役割がある。

女性にしかできないこと、男性にしかできないこと、得意や苦手。


それを無理に「同じようにしよう」とすると、逆に苦しさが生まれてしまうのではないでしょうか。

私は、古い人間かもしれませんが、違いを尊重し、補い合いながら共に進む「共存」のほうが、ずっと自然でやさしい在り方だと感じています。


この視点は、いま私が取り組んでいる「さとう式リンパケア」にもつながっています。


いま、身体の不調や心を病んでしまっている方がとても増えています。

毎日のように鎮痛剤を飲むのが当たり前になっていたり、

「気のせい」と我慢して、自分の小さなSOSを見過ごしてしまったり。


私たちは、つい「頑張らなきゃ」と気を張ってしまいます。

すると無意識に、歯を食いしばっていたり、肩に力が入っていたり、呼吸が浅くなっていたりします。


さとう式リンパケアの考案者の佐藤青児先生も、歯科医師として多くの顎関節症の患者さんと向き合う中で、


「頑張ること」が身体にどれほどの負担をかけているかに気づかれたそうです。


頑張りすぎて食いしばってしまう。

その力みが、首や肩、さらには心の不調へと波及していく。

だからこそ大切なのは、「ゆるめること」。


さとう式では、押さない、揉まない、引っ張らない、やさしく触れることで、

身体の内側へ変化を届けていきます。


「がんばる」のではなく、「ゆるめる」

「整える」のではなく、「整っていく」

そんなケアが、今こそ必要とされているのだと感じます。


これからオープンするサロン「LE-CIEL(ル・シエル)」では、

がんばりすぎて疲れてしまった方が、自分に優しくなれるような時間と空間を届けていきたいと思っています。


鎮痛剤に頼らずに過ごせる日常へ。

比べず、無理せず、自分らしく整うことを大切に。


“平等”よりも“公平”を。

“同じように”ではなく、“その人にとっての最善”を。

その視点を、サロンの中でも、日々のケアの中でも、丁寧に育んでいけたらと思います。


最後までご覧頂きありがとうございました。