『グッドドクター』韓国版とアメリカ版の比較(おススメ海外ドラマ) | 自由の翼 Die Flügel der Freiheit

自由の翼 Die Flügel der Freiheit

日々感じること、思うこと、考えること、私が私であること。

 
私のお気に入りのドラマ、『グッドドクター』。
 
オリジナルは2013年の韓国版(全20話)です。とても温かく良いドラマだと評価が高く、2017年にアメリカ版リメイク『グッドドクター 名医の条件』のシーズン1(全18話)が(2018年9月24日からシーズン2スタート)、そしてつい最近、日本版リメイクの『グッドドクター』(全10話)が放映されたようです。

私はドラマや映画の視聴は主に海外の作品を語学学習を兼ねて観ているので、このドラマも韓国版とアメリカ版を視聴しました。主役やメインの登場人物の基本的な設定はほぼ同じ(違う点もありますが)でしたが、どちらにもそれぞれ違う魅力があって、ひじょうに見応えのあるドラマでした。

主人公は自閉症でサヴァン症候群の、天才的な記憶力を持つレジデント1年目の若い医師。韓国版ではチュウォン、アメリカ版ではフレディ・ハイモアが演じましたが、どちらも本当に演技が上手くてとても驚きました。

韓国版の主人公パク・シオン君は、天才的な能力を持ちながらも言動が子どものようで可愛らしく(これにも子どもの頃、兄が生きていた幸せな記憶に自分を閉じ込めているという理由がありました)自分の自閉症という障害が原因で周囲から受け入れられない(親からも捨てられた)ことを強く意識していたようでした。

また、働く場所が小児外科で、患者の子どもたちに対する、事故で死んでしまった自分の兄や、子どもの頃に大切に育てていたウサギ(父親に殺された)が出来なかった、「大人になるまで生きて、自分の子どもを持って幸せに暮らして欲しい」という強い信念が彼を突き動かしているのがひしひしと伝わってきました。

スト-リーは自閉症であり、周囲と同じではないことで辛い経験をしてきた青年が、サヴァン症候群による天才的な能力を生かしながら多くの患者を助け、人間関係においても医者としても成長していく、そして周囲の人々も彼と一緒に成長していくお話です。

後半からは指導役の女性医師との恋愛も描かれていました。彼を幼い頃から見守り続けた院長先生の想いや、彼を理解し手助けしてくれる人々の温かさ、最初は彼を偏見から拒絶していた人々が、それぞれ抱えていた自分の問題とどう向き合って解決していくのかも見所でした。

対してアメリカ版の主人公ショーン・マーフィー君は、天真爛漫で空気が読めず嘘がつけない(理解できない)ところや、死んでしまった弟(子どもの頃に事故で亡くなったのは弟という設定)やウサギのエピソードと想いは韓国版と同じでしたが、モノゴトに対する強いこだわりや他者との接触を嫌うなどの描写がひじょうに丁寧に描かれていてよりリアルな印象を受けました。また、働く場所は一般外科で、患者も子どもだけではありませんでした。

アメリカ版のシーズン1は、恋愛よりもむしろ、親に育児放棄された主人公を見守り続ける病院長との関係性の方に重点が置かれていたように思います。シーズン終盤では韓国版には無かった院長の病気の発覚と、それを知ったときのショーンの様子と言動が、2人の信頼関係の強さを物語っていて心打たれました。各話に登場する患者のストーリーもシビアな印象を受けました。

昔、ボランティアで自閉症の方々のイベントのお手伝いをしたことがありますが、韓国版もアメリカ版も自閉症の方々の特徴をよく捉えられていて、自然な演技に驚きました。

障害についてドラマで描くのはとても難しいことも多かったと思います。けれど、こういう作品が、障害を持つ方と接する機会のない方々にも、障害を知ることで先入観や決め付けを少しでも減らせる機会になれば、とても良いことだと思います。

個人的な好みとしては韓国版の主人公パク・シオン君の可愛らしさや、ドラマ全体の温かさや優しさを感じさせる雰囲気が好きです。

アメリカ版もとても面白くて、本国で高視聴率を獲得してシリーズとして続きそうです。シーズン2がどう展開していくのか楽しみです。
 

本サイトのAuto-Grooveに、前日の自分のツイートをUPしています。

昨日のツイート

 

私のプロフィール詳細はこちらからご覧ください。

プロフィール詳細

 

DTMで曲作っています。現在14曲。こちらから聴けます。

Soundcloud Kaoru11

 

フォローしてね…