ダウン症のぐらが0歳(6ヵ月)で
保育園に入るまでを振り返りながら書いています。

注)ちょっとしたドラマ仕立てに書いてみました
  気を悪くする表現もあるかもしれません
  予めご了承頂けますようお願いいたします

 

  また、これはあくまでも私の場合で、

  諸々の行動を推奨しているわけではありません

  ほぼ自分の思い出のための執筆ですが、

  ダウン症児の保活奮闘中の親御さんが

  少しでも参考になる部分があれば嬉しいです
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木曜ドラマ『ダウンノホカツ』
第二章:天使と悪魔 


『発達に不安のあるお子さんは、
 申込前に必ず役所へご連絡ください。
 ●●役所 保育課 TEL:00-0000-0000』

発達に不安のある子…。


いつものごとく、
私の中に悪魔と天使が出てきた。

悪魔:余計なことせずに、しれっと申込みしちゃえよ。

天使:だめよ。
   ちゃんとルールには従わなくちゃ。
   役所へ電話した方がいいわ。

悪魔:『正直者が馬鹿を見る』って言うだろ。
   余計面倒なことになるかもしれないぜ。
   やめとけ、やめとけ。

天使:だめよ。
   ルールを破ったほうが
   後々大きな面倒が待っているわよ。
   ちゃんと連絡して。

頭をフル回転に働かせた結果、
私は今回、天使の言う事を聞き
役所へ電話をすることにした。


どんなことを言われるのだろう…
久々に緊張する架電だ。

~トゥルルルル…~

担当:はい、●●役所保育課です。

私:あ、すみません。◆◆と申します。
  来年の4月入園に0歳児クラスで申し込む予定です。
  まだ正式な結果は出ていないのですが、
  おそらくダウン症児です。
  『発達に不安のあるお子さんは~』の用紙が入っていたので、
  お電話致しました。

担当:え…あ、そうなのですね。
   ご連絡ありがとうございます。
   お母さん…大変ね。
   頑張って!でも頑張りすぎないで…。
   (頼んでいないのに、勝手にこちらを励まそうとして下さる女性担当)

私:あのぉ、ダウン症の子供は通常の保育園には入れないのでしょうか?

担当:ええと、ダウン症という理由でお断りすることはできません。
   何月生まれ?あら、それじゃあ今生まれたばかりだと思うけど、
   何か心臓に問題があるとか、ミルクが飲めていないとかありますか?

私:ダウン症であっても保育園には入れるのですね。
  安心しました。
  ミルクは飲めています。
  合併症は今のところ特に言われていません。

担当:そうですか。
   でも、今は言われていないけど今後何かあるかもしれませんよね。
   お母さん、どうしても0歳から預けなくてはいけないですか?
   1歳までご家庭で見てあげることは出来ませんか?


私:(え、なんでそんなこと言うの?と思いながら)
  会社には半年で復帰すると伝えておりますし、
  それは考えていません。
  ダウン症でも入園ができることが分かってよかったです。
  何か特別な手続きは必要でしょうか?

担当:特にありませんよ。
   ちなみにどちらの保育園にお申込み予定ですか?

私:ええと、第10希望まで決めていまして…
  第1~3希望は順番に、A保育園、B保育園、C保育園です

担当:A保育園、B保育園、C保育園ですね
   分かりました。
   でも、ママごめんなさいね。
   心配させるつもりはないけれど、
   もし、今後なにか合併症とかが見つかったら
   保育園ではなくて、医療サービスのほうにお世話になる可能性もあるので
   そのことは頭の片隅に入れておいた方がいいですからね。
   ごめんなさいね。決して不安にさせるつもりはないのだけどね。

私:…はい。承知しました。
  (いや、不安にしかならないんですけど)

担当:差し支えなければ、お子さんのお名前とお母様のお名前を教えて頂ける?

私:子供は(ぐらフルネーム)、私は母親で(私フルネーム)です。

担当:わかりました。
   (ぐらフルネーム)くんですね。
   お電話頂いたことは記録に残しておきますから。
   あと、保育園には事前に話しておいてくださいね。
   お母さん、本当頑張って!
   あぁ…でも頑張りすぎないでね!

私:ありがとうございます。
  入園書類これからご郵送しますのでよろしくお願いします。
  それでは失礼致します。

~電話終了~


私は心から思った。

…悪魔の助言に従えばよかった、と。

天使の意見を採用してしまったばっかりに、
何だかとっても余計なことをしてしまった気がする…。

この電話のせいで、選考に不利が生じる気がしてならなかった。


~つづく~  

※2ヵ月ごろのぐら。まだ小さい♡