あの世界観から、あの空気感、まだ抜け出せないでいます。
本日は、みきくらのかい「お伽の棺」。
ベースは鶴の恩返し、けれど古い慣習に囚われた村の、年老いた母とその息子、そして倒れていたところを救われた女の物語。
よそ者は忌み嫌われると言われていたが、息子が介抱してやった女、それは異人だった。
2人が見惚れあったことから始まる、惨劇、嘘、偽り。
やがて村人達の知れることとなり、女は……そして息子は……。
いつもの朗読劇とは違った空気感と世界観、感情移入の激しい私は、終わった後、まるで息子の気持ちが乗り移ったように涙が次々と溢れだし、手の震えが止まりませんでした。
少し外を歩いたり、駅のベンチで落ち着かせようとしたんですが、未だに抜け出せないでいます。
私が今年から朗読劇を見始めるきっかけとなったのが、この「みきくらのかい」。以前羽多野渉さんがゲスト出演された時の「女殺油地獄」のDVDです。
実験公演と言うことで少し感じが違うんですが、映像からでも伝わる迫力に圧倒され、これは絶対生で、そしてその空間で体験しなければ味わえないものがあるんだと思ったんです。
その後、羽多野さんのご出演される朗読劇に足を運び、それぞれに素敵な作品ばかり。やはりあの空気感とイメージを、創造し、肌で感じるようになり、すっかり沼ってしまいました。
そして本日念願の「みきくらのかい」、最高でした。今これを書きながら、やっと落ち着けてきています。
円盤等出たら、また絶対買います。それまで脳裏に焼き付いたお二人の姿を、映像のごとく思い返したいと思います。
三木眞一郎さん、羽多野渉さん、今回も素晴らしい作品に出会えたこと、そしてあの空気感やイメージを共有できたことに感謝します。ありがとうございました。
あ~、やっぱり抜けないや………涙を出しきらないとダメかも……