黒澤明監督の映画『生きる』(1952年作品)を
ノーベル賞作家カズオ・イシグロさんがリメイクした作品です。
彼は黒澤版『生きる』11才ではじめて観て以来 歳を重ねるにつれ自分にとって大事な作品になっていったそうです。
カズオ・イシグロさんて映画の制作にも関わられるんだ〜とちょっとびっくり😲
ネタバレ🈚️です
余命宣告を受けた主人公が残りの命をどう生きるのか。迷いや葛藤から どう立ち上がって行くのか。
生きる意味をこの主人公と共に考えざるを得なかったですよ。
しがらみを捨てて今まで出来なかったようなことや好きなことをしよう、と思っても何をしていいのか…きっと私もわからないと思う。
自分ならどうするかな⁉︎
どうせ死ぬなら贅沢三昧とかやりつけない事(ホストクラブに行くとか)をしてみたところで
体調悪いなか楽しめそうもないし。そこに価値も見出せないし。
結局は 生きてきた道の延長線上での何か、
愛するひとのために何が出来るのかを考えるのかもしれないね。
主人公Mr.ウィリアムズを演じたビル・ナイさん。まさに燻し銀のような味わいある俳優さん。
最初はちょっとおじいちゃん過ぎない⁉️と思ったけど🙇♀️しみじみと良かったわ〜。
黒澤版の『生きる』主演は志村喬さんでした。
カズオ・イシグロさんは
笠智衆(りゅうちしゅう)さんのような感情を抑えた演技者だったらどんな作品になっただろう…とずっと思っていたそうです。
そこでハタと💡英国🇬🇧には名優ビル・ナイがいるではないか❗️と。
私の記憶にある笠さんて「おい、コージ、いかん、いかん」とか 蚊取りCMで「つまらん!お前はつまらん!」(うろ覚えです)とか。←これ大滝秀治さんだった
あの独特の間になんとも言えない味わいがあったな。
『生きる LIVING』、余命宣告されてなくても
日々生きて行く上で 誰もが持つ感情や台詞に
とてもとても共感するんですよ。死は平等に、いずれは訪れてくるものですしね。
心に留め置いて生きるのか、ひとごとと思うのか…。大禍無く、を信条にし過ぎてはいないのか⁉︎
日常に流されていく自分を嫌でも振り返りますよ。
舞台が1953年の英国🇬🇧というのもレトロ感がすてきでしたね〜✨ひとのあり様に品を感じます。
涙が自然に流れるような美しい映画でした✨
黒澤版も観てみたくなりました。