理由は分からないケド、
こっちが戸惑うくらい喋ってくれた
珍しい日だった。
お寿司を買って食べてみたら、
ひんやりしすぎて美味しくなかったと
ちと嘆き気味。
「お寿司かぁ、いいなぁ。
明日のおかずは麻婆豆腐に決まってる
ケド」
「え?相性よくないんじゃない?
お寿司ってそんなに濃い味じゃないから、
麻婆豆腐で味消されちゃうよ」
「言われて見たらそうやねぇ。
(と言いながら、すぐケイくんの言うことに
感化されるのは、好きになってから
ずーっと同じ。
と言うか、元々そうゆう性分だよな。
すぐファッションとか好みとか
趣味とか真似したがるミーハーさ加減。
これでも四十路ですが(苦笑。」
エクセルはどうしたら出せるのかと
訊くとちゃんと教えてくれたケド、
項目別で例えば食費とか消耗品費とかに
使った金額を振り分けたいんだけど、
どうしたらいいのかな?と訊けば
ケイくんらしく、
「今まで自分のやってきたことで
思い出しながらまずやってみてごらん」
とのことだった。
彼の言うことはひとつひとつ為になることが
多い。
ひとに訊けば早いケド、
自分で思い出しながらやれば
きちんと覚えるからってことだろう。
同じ屋根の下で暮らしてた時なんかは、
このような質問すると、
「まず、自分でやってみて
どうしても分からなくなってから
訊きに来いよ」
と結構、きつい物言いで突き放されてたケド、
今は言い方も優し気。
で、一番訊きたくなるのは、
「ねぇ、今日何食べた?」
ってこと。
何でもいいんだけど、それ訊くと
「うん?今日はねー」
と、いつも同じ言葉から始まって、
しかも訊いて欲しかっただよーと
言わんばかりの優しい口調なので
ついその響きが訊きたくて訊く。
恵方巻の話もした。
「何だっけ?えほうまきって
読むのかな?ファミマの場合は、
ロールケーキで売ってたよ」
「便乗商法だな。
俺は昨日見かけたけど」
「うん、私は今日気付いてね」
「たまにしか行かないから気付かない
んだろ?」
「ううん。毎日行くよ。
アイス買いに」
「毎日行くのか?!」
「うん。でも、一番安いの買う。
62円でね、当たりつきの。
ほら、高いの買えば高くつく分、
量は多いケド、一応に全部食べるやん?
そいけん、量とか少なくていいけんね、
安いの買うようにしとると」
「へぇー」
どうも今のアパートの一番近くに
あるコンビニがファミマらしい。
しかし、ファミマも頑張ってると
思うケド、ミニストップも結構頑張ってると
思う。
何でだか知らないケド、季節ごとなのか、
数ヶ月単位か、ソフトクリームのフレーバーが
コロコロ変わる商法を取り入れている点とか、
売れ筋のものをどんどん取り入れる若さがあると言うか。
あ、話戻って、最近はCDが売れない時代だねって
話もした。
「何かCD売れない時代なんだってね。
でも、ダウンロードする曲で一曲二百円って
高くない?」
「え?でも、普通のCDだったら、
いくらだ?」
「あ!三千円ちょっとするよね!
私、吉井さんのライヴの二十三曲で
四千六百円って高いなって思ってしまったんやん」
「ははは~!それは一度にダウンロードしすぎだろ。
俺はCDから携帯に入れるけどな。
でも、携帯がすぐバッテリー切れするもんな。
で、バッテリー自体へたるのが早くなるという」
「ああ、なるほど。そっか」
(私は、音楽重視と言うよりは、
命の次の次くらいに欠かせない
重要なアイテムだから、別々に
してないと。だから、ipodみたいなの
買ったの正解だったよなぁ)
とか内心考えていたりした。
やはり長い目で見ると、
離れてよかったのかも知れない。
たまに(ケイくんにとっては
どうなのかは分からないケド)
電話で話す程度がいいのかも知れない。
やはり、ワンルームの中、
いつも一緒の上、仕事もきちんと
行かねばならなかったケイくんの
疲れを取り、精神を癒すための
睡眠を妨害し続けた日々は
忍耐強く気分でひとを傷つけることのない
ケイくんすら、それにはもうとことん
疲れ果ててしまって
優しくも出来なくなり、こころを閉ざすくらい
だったのだから。
このままがいいのかも。
でも、どこかで期待してる。
また、いつも一緒で居られる日々をもう一度って。
福山雅治の新曲「はつ恋」で、
「永遠のはつ恋と呼ばせて」
って部分分かる!
そんな歌詞が書けるひとだったんだなあ。
ダウンロードできるならしたいなぁ。
何かそれに近いことを村上春樹も書いてて。
主人公が同じ大学に通う後輩の女の子と
自然の成り行きでキスしたら、
その後、その女の子が
「このキスをファーストキスに出来るのなら、
そうしたい」
みたいなこと言ってて。
主人公は、恋人居るのに何で?などと
素で訊く場面がある。
ケイくんの通勤コース(お気に入りの
散歩コースでもある)を歩いてた。
雨が降ってた。
急にキスをして欲しくなった。
「ねぇねぇ☆
ここでキスしてみて?」
「何でだよ?!」
「何ででもいいやん、して?」
するとかなり抵抗してたけど、
お互いの傘をクロスさせて、
唇が触れるか触れないかでちゅって!
可愛らしいキスが出来るひとでもう!
「わぁああああ、きゃぁあああ!!!」
喜ぶ、喜ぶ(苦笑。
そんなのもう二度と望めないことみたいだけど。
だから他の誰でもないケイくんがいいんだけど、
そうゆう想いを秘めてることを
ケイくん、とっくの昔に気付いてるはずなんだけど、
また、電話していいと訊けば、
「ほいほ~い♪」
と軽快な返事が速攻で返って来るので、
やはり期待を持ってしまう。
それに、恋人もいないし、
友達と呼べるひともいないし、
つい昔の馴染みのあるケイくんに
そんな淋しさを埋める時間を
貰いたくなる。
図々しいのかな、私ってば?
でもねぇ、何にせよ。
今日は楽しかった♪♪♪
ラヴー♪