鉛筆乳がん発覚時の思い出し記録 パート2鉛筆


2019年8月22日。
2回目の細胞検査で、乳がんが判明した。
担当の女医さんから、私のがんはこういうものだと言われた。

浸潤性小葉癌
がんの性格はおとなしめで増殖スピードもゆっくりなほう
大きさは17ミリくらい

がんに性格とかあるんだ。。
私は説明を聞きながら、そんな関係ないことを考えたりしていた。
自分の胸にあるしこりはがんかも知れないと、ある程度予想していたから、泣いたり狼狽たりはしなかった私だけど、この辺りの詳しいことはあまり覚えていないので、多分色々なことを考えすぎて頭がパンクしていたのだろうと思う。
会話した内容も、はっきり覚えていることと、曖昧なところがある。
なのでここには、はっきり覚えている内容のみ書いておく。

女医さんは、私は冷静だと思ってくれていたのか、説明をどんどん進めていった。

初めのエコーだけではわかりにくかったけれど、その後のマンモの結果だと、細胞を取った部分とは違うところにも影がありました。
おそらくそちらも同じがんで、どちらかが先に出来て乳房内で広がったと思われます。
そのため、手術で病巣をすべて取り除くと、乳房をきれいな形で残すのは難しく、温存よりは全摘出する方がいいと思います。

私はすぐに答えた。

はい、もちろんその方が安心です。
がんの周りも全部きれいに取ってしまって欲しいですプンプン

これは乳がんかもと思ったときから、考えていたことだった。
私は40代半ば。もうおっぱいを欲しがる子供はいないし、ファッションも体のラインを強調する服なんて着ない。
だから胸にこだわりはない。がんだったらスッパリ切って病気の部分はなくしてしまいたい。
温存したって傷は残るし、むしろいびつな形になって残るくらいなら、ない方がすっきりする。
そこに迷いは一切なかった。
全摘出がなんぼのもんじゃーい!!グー

しかしその他の説明などは、記憶が曖昧で、もうあまり思い出せない。
おそらく、全摘の話以外に大した話はなかった。
なぜならそのあと、次回から担当ドクターが変更になるということを女医さんから急に告げられ、手術に向けての検査などは新しいドクターの元で行うことになりますと、引き継ぎ体制に入ってしまったから。
担当医師変更の理由は、女医さんが非常勤医師だったからびっくり 知らなかった!
この病院のルールなのか、どこでもそうなのかわからないけれど、非常勤の医師は手術はしないらしい。
私ががんと確定し、手術になるなら、執刀する常勤医師に変更ねってこと。
ええーなにそれーもやもや
そんなこと知らなかったし、担当が変わるのもなんだか嫌だったけど、仕方ないので、次の担当ドクターの予約を取ってもらうことに。

女医さんお母さん 次の診察の前に、MRIを撮ってもらいたいので、まずそちらの予約も取りますね。
あーちょっとMRIがいっぱいみたいで、予約取れるのが9月9日ですね。
その結果がないと、手術に向けての詳しい話はできないので、MRIのあとで診察の予約を取ります。空いているのが18日ですのでここを押さえますね。

りんご MRI撮る日と同じ日で診察予約は取れませんか?(この期に及んで、仕事の休みを急には取れないから休みの心配)

お母さんえーと。。すみません、先生もMRIも予約がたてこんでいて、なるべく早い隙間の空いている時間に予約を入れる形なので。同じ日にしようと思うともっと先になってしまいますね。

りんごそうですか。。じゃあとりあえずそれで予約お願いします。そうすると、手術はいつくらいになりそうですか?

お母さん診察を受けてもらった時に、MRIの結果もみて先生と相談して決めるのですが、、今の状態で、約2か月くらいは待ちがあります。

りんごじゃあ9月18日までにまたどんどん予約入ってしまうわけですね〜?

今日から約1か月診察を待って、そこから手術の予約を入れたら、早くて11月中旬に手術。もしそれまでに予約が増えてたら、もっと待ちになるかもしれないってことかあー。。
なんだか1か月もったいないアセアセ
もう少し早く手術の予約取れないのかな。。

私は、5月末の時点で再検査を勧められたのに、自分の気持ちでそれを拒否して8月まで先送りにしたことを、この時ちょっと後悔した。

がんとわかってしまったら、やはりすぐにでも治療をしたい。手術で早くとってしまいたい!
でも、わがままなのもわかってるショボーンアセアセ
自分で再検査を2か月以上延ばしたのに、がんとわかったら次の診察までの1か月も待てないなんて、そんなのあかんよね。。

すると女医さんは、
お母さんそれなら近々一度診察だけ受けて、手術の予約だけしますか?
MRIがまだだと、病状のことや手術の詳しい話はなにもできませんが、日にちを少しでも早くおさえたいですよね。その旨を電子カルテに書いておきますので。
と、意外にも裏技的な案を出してくれた。
りんごえー!それができるなら、そうしたいです!
ありがとうございます!
私は今度は素直に女医さんの提案に従った。
しかし自分の仕事の都合もあり、新担当の受診はすぐではなく、9月3日になった。



そして9月3日。
今思うとこの日はある意味、運命の日だった。

ここまでの間に、家族と、親友と、職場の直接の上司と後輩には、乳がんだったことを伝えた。
すると、ひとりで受診なんて無理しないで!と、家族や、親友も、病院への付き添いを申し出てくれた。
やはり心的ストレスもあるし、自分だけでは説明を聞き漏らすことや、質問したかったけど忘れちゃうことも多いから、大事な話の時は、誰かに一緒に聞いてもらったほうがいいらしい。
この日は、ちょうど仕事が休みだから付き添う!!と言ってくれた親友と共に、病院に向かった。(彼女はウイッグ試着の時も一緒に行ってくれた。いつもありがとうラブラブ)
新しい担当医師は、男性で、ここの乳腺科では上の立場の人のようだった。

新担当医師お父さんで、今日はなんできたの?

順番がきて、はじめの挨拶をしたかどうかの食い気味のタイミングで男性医師が言った。

りんごは?

私が聞き返すと、医師は面倒そうな言い方で、まだMRIもやってないし。。とかぶつぶつ言いながら電子カルテを見て、そこで女医さんからの書き込みを見たのか、あーそういうことかーと一人で呟いた。

私はこの時点で、この医師が嫌いになった。
なんだその態度ムカムカ
椅子にふんぞりかえるような座り方だし、口調も偉そうで、とても真摯に病気に向き合ってくれると思えない。 それと
先にカルテくらい読めやムカムカ
初めての患者なら、引き継ぐ情報目を通してから診察室に呼べばよくない?

とりあえず
うわーこの人に手術して欲しくないわ。。
初見1分でそこまで思った。

だって自分の体を委ねる相手だし、これから長い間お世話になるのだから、信頼できて尚且つ人間性も良い人でないと。。
私、この人と話すと毎回イライラしてしまいそう。
がんに悪いわ!

でもまあ話は聞かないとと思って我慢していたら、次に医師は、こういう形で引き継ぎをした女医さんに文句があるようで愚痴のように言った。
お父さん困るんだよねー。手術日を仮押さえできるって言われたと思うけど、それやると変更も面倒だし、、
りんご面倒?
私はかぶせて聞き返してやった。
多分、ムカムカマークが少しついていたと思う。
面倒ってなんやねん。仕事やろ。
てか予定変更とか事務処理とか、どうせドクターたちはやらないやろ。事務の方々の仕事やんか。
こっちは手術が遅いと命にかかわることもあるんやぞー!
私の言葉に圧を感じたのか、医師は少し言葉を濁して話を変えた。

お父さんあ、、まあそれより、まずウチで手術することでいいわけ?
りんごどういう意味ですか?
お父さんうちは再建はできないから。これ聞いた?
りんごいえ。この前がんだと言われたところで、まだわからないことだらけです。全摘がいいと思うと言われて、それは同意しました。
お父さんふーん、まあ簡単にいうと、全摘で胸が左だけなくなるけど、今はその胸を外科手術で作り直すことができる。それが再建。でもどこの病院でもできるわけじゃなく、うちではできないから、もし再建希望なら、紹介状を書くから転院してもらう形になるね。
りんごなるほど。。ちなみにこの辺だとどこの病院なら再建できるんですか?
お父さんえーと。。ちょっとすぐはわからないな
わからんのかい!紹介状書いとるんやろ!と思ったけど、まーいいわ。後で調べよ。

そこで、ついてきてくれていた親友が、再建はがんの治療に関してなにかリスクあるのか・どのくらいの割合で再建するのかなど、いくつか質問をしていた。
(この時医師に関係を聞かれて、とっさに姉と答えていた。笑。嘘つかなくてもよかったのにー)
私はそれを聞きながら、気持ちはほとんど転院に決まっていた。
再建については、まだわからない。これから考える。
でも、転院はしたい!プンプン
この医師が嫌だと思っただけでなく、、
いや、それも大きいけど!
今、他の病院ならできる乳房再建がここではできないということは、この病院の乳がん治療は最新で最善ではないということだなと思ったから。

私は医師に言った。
再建については、今初めて聞いたことなのですぐには決められません。一旦持ち帰って、自分でしっかり調べて考えます。
でも、もしここで手術するとしたら、今から一番早いところでやって欲しいから、今日わざわざMRI前に来たのです。一旦、最短の日で予定を入れてもらえませんか。
次の診察予約が9月18日に入っているので、それまでに再建するかしないか決めます。
医師はまあそれなら、、と手術の日を仮押さえしてくれた。女医さんが言っていた通り11月中旬らしかった。
これで今日の目的は果たしたグッ

診察室をでてすぐに、親友が言った。
あの医者好かんわーえー
やっぱり?と私は笑った。
私もー爆笑転院しようと思うわ。
とりあえず色々調べよう!



それから、、
MRI検査をし、
毎日、ネットや本などで乳がんと再建について調べた。
親友も、ナースの知り合いに色々と尋ねてくれて、それを私に教えてくれた。
病院についても、調べた。
がん経験者に話を聞いたりすることもできたし、家族とも話し合った。
その結果。。


乳房再建、するかもしれない。


まだ、わからない。
だから、転院するニコニコ
再建のことを視野に入れて検討したいから、詳しい病院に行って話を聞かないとわからないし、選択肢がない病院にはいたくない。
自分が選んだ病院で、納得して治療を受けたい。
転院先はがんの専門家たちがたくさんいる、、


愛知県がんセンターキラキラ




MRI後の診察日、私は開口一番、転院を申し出た。
なのでその日の診察はごく簡単で、MRIの画像確認。右胸への転移はなかったことだけ伝えられ、あとは転院先で詳しく聞いてという感じだった。
短い間でしたがお世話になりました^ - ^
と、大人の対応で診察室を後にした。

ムカつく先生、バイバイ!
いざ新天地へー流れ星