1年ぶりに、以前職場で一緒だったコから、アド変連絡のメールがきた。
文末に、会って聴いてほしいことがあると付け加えられていた。
彼女は27歳、2歳の女児の母でもあり、今は専業主婦である。
とても明るいコだが、母親から虐待されて育ち、摂食障害を抱えている。
彼女が成人してからその事実を知った父親は、母親と離婚したものの、
母親は未だに彼女のところに携帯代を払わせ、パチンコ代をせびりに来る。
彼女と待ち合わせて話を聴いた。
「実はね…、ダンナと離婚したいんですよ~」
…やっぱり! そんなことやろうとは思ってた。
そして、夫がどれだけひどいかを語り始めた。
しかし、髪の毛も伸び放題、服装もどこかしらくたびれてはいるものの、
肌の感じや表情は、負のオーラではなくむしろ綺麗になったと感じさせる。
ひょっとして…?
「私ね…今、好きな人がいるんです。結婚したいと思ってるんです。」
なるほど。恋してる訳やねんな。
そこから、その恋をした相手がどれだけ自分と娘を
大切に思ってくれているかをあれこれ語り出す。
聞くと相手の人は33歳、今は仕事で大阪を離れているが、
2月に帰阪する予定。
前科があり、非常にややこしい経歴を持っているが、とてもいい人と…。
決して騙されているわけではないと力説する。
彼も家庭を持つことを強く望んでおり、今すぐにでも結婚したいとのこと。
ここらへんで、何故私が呼ばれたか、何となく理解できた。
自分でも身勝手なことと感じており、罪悪感と葛藤しているんだろう。
人に言えば、咎められると思うんだろう。
今、シンデレラになったような幸福感を壊されることなく、
否定せず、聴いて欲しかったんだ。
そして私は離婚歴があるから、参考意見を得たいんだろう。
…ということで、「聴く」事に徹することにした。
話を聴いて行くうちに、2月に彼が大阪に帰ってきた際、会うのが怖いと
いう。
身長154㎝の彼女は、一時期ストレスから過食に走り105㎏にまで増えたが、
恋をして20㎏減ったものの、まだ標準体重にも程遠い姿を
彼に見られて振られるのが怖いと言う。
挙句の果てに、40代の私に代わりに会ってくれと言いだす。
??????????
結婚しようっていう話にまでなってるんやんね…?!
お互い全て受け入れてそうなったんやんね…?!
なんと…
まだ一度も会ったことがなく、メールと電話だけのやりとりの
上での恋だなんて…
こんなことって、本当にあるんや…
驚きを隠せないながらも、離婚のデメリットや厳しさを伝え、
よくよく考えて行動を起こすよう話して、後は経過を見守ることにしたものの、
会ったこともない相手と、離婚してでも結婚したいなんて思えること自体、
不思議でしょうがない。