肝機能検査ではGOT、GPTという検査項目がよく知られています。
その数値に一喜一憂するお酒好きな方も多いことでしょう。  GOT、GPTは血清トランスアミナーゼとも呼ばれます。
ほとん どすべての臓器に含まれていますが、GOTは心臓と肝臓に多く、G PTは肝臓での含有量が圧倒的に多くなっています。
これらの臓器が 障害を受けるとGOT、GPTの数値が上昇しますが、とくに肝機能 をチェックする時の指標となります。

水溶性コーンファイバーを2%含有した飼料をラットに与えて9日 間飼育し、その後、ガラクトサミン(アミノ酸の一種で、これによっ て引き起こされる肝炎は人のウイルス性肝炎の症状とよく似ていま す)を腹腔内注射(体重100グラム当たり40ミリグラム)して肝障 害を起こさせた実験では、水溶性コーンファイバーを投与したラット 群のGOT、GPTの上昇が抑制されました。とくにGPTの抑制が 目立ちました。  

この実験結果は、アラビノキシランを主成分とした水溶性コーンフ ァイバーに肝機能改善効果があることを物語っています(『食品と技 術』)/1990年)。
わが国のアルコール消費量は年々増加の一途をたどっており、成人の飲酒者はおよそ6300万人といわれています。
飲酒人口1人当た りの純アルコール消費量は約8・8リットルとなります。  
純アルコール消費量は1965(昭和40)年度を100とすると、 1993(平成5)年度では227にもなっています。

1980(昭 和55)年にWHOがアルコールの消費を減らすための提言を行いまし たが、あまり効果はなかったようです。  

ところで、日本人の約半数はアルコール代謝能力が低いといわれ、 それがさまざまなアルコール性の肝障害の発症につながっているよう です。  
このうち脂肪肝はアルコール性肝障害の第一段階です。
脂肪肝は肝 細胞に中性脂肪が沈着して肥大化し、肝臓全体が腫れた状態となりま す。
腹部に軽い不快感を覚え、だるさや疲れやすさ、食欲不振などが 自覚症状としてみられます。 ットに対して人為的に急性アルコール性脂肪肝を形成させて、水溶性コーンファイバーの作用を調べた実験があります。  
水溶性コーンファイバーを5%添加した飼料を17日間ラットに与えた後、18日日にエタノール25%を胃管で投与して、翌日に解剖して肝 臓中の脂肪を測定しました。  

水溶性コーンファイバーを添加した飼料を与えなかったラット群は 肝臓の総脂質と中性脂肪(トリグリセライド)が明らかに上昇し、脂肪肝を形成していました。  

これに対し、水溶性コーンファイバーを添加した飼料を与えたラッ ト群は肝臓での脂肪の蓄積が抑制されていることが認められました。
つまり、アラビノキシランを主成分とした水溶性コーンファイバーが、 脂肪肝の形成を抑えたことがわかります『Biosci Biotech Biochem』/1992年)。
肝臓は約3000億個以上の肝細胞が集まってできています.

肝細胞が次々と壊れていく肝臓病では、余力のある臓器なので、少々悪くなっても自覚症状は出にくいようです。

したがって、自覚症状が出た時には肝細胞の大部分が壊れてしまっているケースがほとんどです。

自覚症状のうちの黄疸が出てはじめて肝臓病に気がつくケースは全体の3割で、健康診断などの機会に偶然発見されるケースが7割を占めているそうです。

これが「肝臓は沈黙の臓器」と言われる理由でしょう。

「沈黙の臓器」とよくいわれるように、肝臓はとても我慢強い臓器です。多少無理をしても文句ひとついわずに黙々とその仕事をこなします。

再生能力も強く、7~8割が失われても、1年ほどで、元の大きさに戻るといわれています。
しかし、このように肝臓は非常にタフなのですが、このタフさが裏目に出ることが多いのです。文句を言わない、つまり、すぐに痛みなどの症状としてあらわれないために、必要以上に負担をかけてしまう。
そして、ついに肝臓が悲鳴を上げたときには、ダウン寸前になっているという結果になってしまいがちなのです。

現在、いわゆる肝臓疾患のうち7割以上がウイルス性の肝炎。残りの大半は、アルコールのとりすぎ、薬物の乱用などによるものです。