巡拝された方々の想い ② by miyazaki | 関東八十八ヵ所霊場会 インターネット部会

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平成7年に発足した一都六県の寺院よる霊場です

※下記の原稿は、巡拝された安井俊隆僧正様(埼玉県熊谷市 長慶寺)より頂戴致しました。

 この場をお借りし、厚く御礼申し上げます。合掌

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第五十七番 真野寺
御詠歌
よもすがら 真野の入り江の 松風に
尾花ぞ見ゆる 秋の夕暮れ

 那古寺を出て房総半島を下り、山間へ入る。車は自家用車では山のトンネルを抜けるが、バスは回りこんで真野寺に着く。
 毎年2月6日に行われる「真野の大黒さま」と呼ばれ親しまれている大黒天福祭りで有名な真野寺。このお祭りには、毎年5万人もの参拝者が訪れ、房総でも指折りの大祭りとして知られているようだ。駐車場から坂を上ると納経所と祈願所がある。黒門があり、一体の山を治める修験者の居た証拠である。
 スロープになっている参道は、案外勾配がきつく、杖があればよいだろう。本堂は注連縄を飾り、白木の拝殿はひんやりとしている。本尊である覆面千手観音は、大黒天の信仰に厚い北条義時公が私財を投じて建永2年(1207)に大黒天像と同時に安置したと伝えられている。
 真野大黒天の宝槌は、槌の中に大黒天が内在され、そこから世にも不思議な力を発してあらゆる幸せをもたらし、また、怠け者には頭を打って懲らしめるという言い伝えがあり、心眼が開けてくると、槌の中の大黒天が見えてくるともいわれている。
 この宝槌は買うとは言わず「お借りしていく」と言い、貸与期間は十二カ月目には新しい槌と交換するか、またはその槌をご祈祷する。(以上真野寺しおりより)
 八倍の財宝と八十八歳の長命を全うすると言われている。
 本堂の左右の彫刻に雷神と河童が配されている。私には修験道の開祖、役行者が従えた、前鬼と後鬼に見えた。
いずれにしても、神仏の融和と加護に感謝して、有縁無縁の縁者の安穏を祈る。