井上八千代さんの澪の会は、祇園新橋通りの近く。
お茶屋が軒を連ね、白川がそばをさらさらと流れている
なんとも風情豊かな場所の近くに井上八千代さんのご自宅・練習場があります。
犬矢来を尻目に門を通りますと、左側で笹が玉砂利に植わり、その奥に腰掛けがあり、
石畳が玄関まで敷かれていました。
まぁーなんと素敵なお宅・・・と思いつつ練習場の中へ。
入って靴を靴箱に仕舞うと、本日の演目について書かれた紙と他2枚を渡されました。
その隣には簡単なクロークがあり、
大きな荷物を持ってきた方や上着等はそちらで預けることができるようです。
練習場はかなり広く、畳の間と板張りの間の2つから成っているようでした。
畳の方はカーペットが敷かれて暖かいようにしてくださっていて、
寒空の下で待っていた人たちは少し強めの暖房とカーペットに癒されていました。(笑)
渡された紙を見ると、
自分の住所等を書く紙が一枚、もうひとつは質問カードでした。
この辺は後ほど書きましょう。
全員が入って19時になりますと、
板の間の向こうから司会のお姉さんがマイクを持って登場。
挨拶と注意事項、そして本日の舞の説明をしてくださります。
これが嬉しいですね!
ちなみにこの日の演目は12月と言うことで
「おかる」「四條の橋」「袖の露」「玉取海士」の4つ。
このうち、「袖の露」は八千代さんの娘さんである井上安寿子さんが舞われます。
何が12月ということなんだ・・・?と思われた方がほとんどだと思います。
実は「おかる」と「四條の橋」は仮名手本忠臣蔵の一部を舞に取ったものだそうです。
そう、つまり12月は師走!師走と言えば忠臣蔵!!
というわけで、時候のものとしてこの2つを入れてくださったんですね!
さて、司会のお姉さんが「おかるは三世が振付したものを・・・」とか
「四條の橋における登場人物の心情というのは。。」というものをひとしきり
説明してくださって、部屋の電氣が消えたら、舞がスタート。
感想。
なんと近い・・・っ!!(笑)
目の前1mくらいのところで、手を伸ばせば届くような距離で、
井上八千代さんの舞をじっくり鑑賞できるのです。
これ、本当に1000円でいいのか・・・。
舞はもう本当に素晴らしくて心をがっしり掴まれました。
京舞は能の影響を色濃く受けていることもあって
飾り氣のない、とても動きが少ないのが特徴なのですが、
そのわずかな動きの一つ一つが徹底的に研ぎ澄まされた日本刀のようで
音も立てずに心を斬るかのような凄味がありました。
圧倒されるとはこういうことなのでしょう。
玉取海士の方は本業物なのですが、かなり激しい振りなんかもあったりして、
板の上で飛び跳ねたり、倒れこんだりするのですが、その一つ一つがやはり美しい。
しかしそんな中にも無駄は一切なく、すっと心に入ってきます。
11月に観たフラメンコ・カルペディエムの山本秀実さんを思わせるような、
観た人への余韻の残し方。
あぁ、踊りって極めたらこうなるんだ・・・と心から納得しました。
さぁ、全ての舞が終了した後は板の間を自分の足で踏んでみたり
掛け軸を眺めたりする休憩時間を少し挟んだ後、
座談会へと移ります。
そう、あの質問カードはここで活きてくるのでした。
次回へ続く♪