筆者のお花畑脳みそ量産です。


続きです。



⚠︎以下の文章はすべてフィクションです。



【引用ⅰ⭐︎とあるネ申父による偽典より】
5「口を滑らすのはヤドリ木の下…じゃない機会も多い
〜骨と魂が軋んで"気が咎め"たの?〜






「…ネ申父様。
 "気が咎める"って言葉…あるじゃないですか。
 いつも"後から気が咎める"って、わたしは使っていたんですけれど。…変な行動してしまったって。まるで、後から気付いたみたいに。

 でも、本当は
 後じゃなかったって気付いたんです。

 "やらかしたな"って思った瞬間に、もう既に気が咎めている感じはあって…だから気付いて…けれどもっともっと実は…それを犯してしまう前からきっと"その気"は、わたしの中にあったんです。

 その後もずっと気になるから、…それか後になって頭が認識し始めるから、きっと"後から気が咎める"って言うだけなんです。きっと。…わたしはそうでした。

 
 ずっとこの、気が咎めるって何なんだろうって思っていたんです。
 

 ていうか、"やらかした"ってナニ?って。
 そう言いたくなるのは何故?って。
 でも何か確かに変なことしたのは分かって。
 …でも、よくわからなかったんです。
 
 わたし、そう言う場合、「ダメ、、悪いこと」って名付けて蓋をしていたんです。蓋をして、その気付いた瞬間の動作だけ許さずにいた気持ちだったんです。
 よくわからないから、とりあえずそうしたんです。本当は、もっとよく知りたかったから許さずに…忘れずにいたんです。押し殺したいナニカにしたかったんじゃなくて。

 単に、栞を挟んだみたいなものだったんです。

 そこまでわからずに
 いつも逆に偽ってしまった気分でした。
 
 "気が咎める"って言葉にしたかった時に、本当に感じていたのは、わたしの骨と魂が軋(きし)んだ感覚…でした。それは、あれ?って思った瞬間も、その後わからなくて蓋をした瞬間も、いつも軋んでいました。

 軋むにしても…
 変に嫌な感じに、何かが違う感じに
 軋んだんです。

 でも、何故そんな軋むようなことをしたのか……というか、どうして"嫌に軋んでしまった"…ように感じるのか。そこら辺が、大事だと思いません?

…まぁ、わたしは大事に思ったんです。


わたし、軋むこと全体を…ゆるすことにしました。そうしたらきっと骨も魂もゆるんで、どれほど軋んでも大丈夫というか、、、本来の意味で、このままこの身を使えるって。

 本当はただ知りたかったんです。
 本当に感じたことを。
 だって、
 軋んだような何かを、ただ感じたんです。

軋みたくないとか、軋むことは罪だとか、軋んだのは悪いことをしたからだとか、こうしたら軋まない…ではなくて…
 
 そういうことに、していたら。わたしがそういうことにしていたら。いつのまにか身動きが取れない気分になっていたんです。自分が動いてしまったら、もう、お仕舞いだ、みたいに…いつのまにか蔦が這いずってしまっていたんです。全く幻の、別世界にまで。めっちゃ辛たん。。。。(´・ω・`)自分でしていたんですけれど…

 本当は。心地よい軋み…
 心地よい使い心地に、なる方向に…
 …軋んだ瞬間に、感じに、
  きっと本当の真実は宿っていたんです。

 本当は、何もかも、無かったことになんてしたくないし、真実はただ、あるだけでした」





午後の日が大分傾いてきていて、巡礼の乙女の座る寒めの告解部屋は少しずつ影と暗さが出会って溶け合って、一層夕刻を感じさせるようになっていた。


彼女は、膝掛けの上からさすった。


「わたしは覚えています。
 この身が強く軋んだのは…
 軋んでいる感じに気付いたのは
  …あの晩、わたしが口を滑らせたって、
 わ〜やっちゃった…ってなった瞬間でした」




ネ申父は未だ、沈黙していた。



このネ申父は、口を滑らせないのだろうか。

…いや、それこそ、本当は「滑る」なんて存在しなくて。どんなに「滑る」などと言ってみても、何かを、どんな言葉にしてみても。


ただその事実と
中身に感じた本当の自分の真実が、あるだけだ。

罪も栄誉も、何もかも。何もかも。



乙女は相変わらず、口を滑らせ続けている。




休憩室では、段々と夕方の当番の時間を気にしつつも、また誰かが温かいお茶を淹れて、皆に配った。
外は昼間よりも確実に寒くなってきていたはずだった。けれど、さほど広いわけでもない部屋に皆でいるからか、さらに熱いお茶もあって体温のような湿気と温みが篭っていた。



(あ、また味が変わった。これ何のハーブティー?………今誰が淹れてくれたんだろう)



どこか透き通るような薄らとした甘さ。
不思議な葉の、クセの強めの香り。

ほんの少しだけ溶けている、苦味。




Lはなんとも言えない心地になった。





なんだか、部屋の篭った空気感と共に
声を出しにくい気がした。




*・゜゚・*:.。..。.:*・'・*:.。. .。.:*・゜゚・*




あれは、バイトに入って…
きっと1ヶ月そこそこも経っていないくらいの、そんな初めの頃でした。



きっとまだ、その日の夜の食堂のバイトの最中で、後半か終盤の時間帯。
あ、20時頃に仕事が終わったらみんなで残った賄いの夕飯なんですけどね。。。だから夜と言っても、その前ですけど…きっと。稀に夕飯の後に片付けで外に出たりもしましたけど…

とにかく、その時は普通に夜って感じの暗さでした。初冬でしたから。

ゴミ出しか何かをするのに、人気(ひとけ)ない裏口から外に出て、彼と2人きりになった時があったんです。ほんの少しの時間です。

バイトの人は基本的に出入りみんな、仕事も、裏口を使うんですよ。ゴミ出しや油の処理みたいなことも、そちら側から出て、するんです。雨の日は段差のような階段もあって、ちょっと大変ていうか、、、

 




とにかく
互いのことなんて全然分かっていない頃。
その夜の、バイト中。
そうして2人で外に出た時。



多分ゴミを出し終わって、中に戻ろうと歩いていた時です。
  



「なんで敬語なんですか?」
 


って彼が、突然わたしに聞いたんです。



そうしたら、


「〇〇さん、仕事出来るじゃないですか」



って、わたし、ハッキリ答えたんです。
当然のことです、みたいな、アッサリした風に。



でも、その瞬間
わたし今何言ったんだ?って。





"何故かそう答えちゃった"
なんて、言えない何かを感じました。
わたしに。言ったわたし自身のどこかに。


しまったって、、、
ヒヤッとしたような仄めいたナニカのような。


なんだか、言った瞬間に
何かに気付いた気がしました。




だって、

なんで敬語なんですか?
〇〇さん、仕事出来るじゃないですか。

意味不明じゃないですか。
でも、わたしの中には、何かあったんです。
違うけれど、確かに思っていたこと…
けれど本当は違う。なのに本当に思っていることも確かにある。





それからずっと、その時のこと…
気が咎めていました。

栞を挟んでいたんです。



*・゜゚・*:.。..。.:*・'・*:.。. .。.:*・゜゚・*



(つづく)




【引用ⅰ⭐︎とあるネ申父による偽典より】
5「口を滑らすのはヤドリ木の下…じゃない機会も多い
〜骨と魂が軋んで"気が咎め"たの?〜

次回は1/26(金)更新予定です⭐︎


​​⚠︎信仰、宗教用語的に使われる言葉があったとしても、それは実際の宗教や信仰とはなんの関係もありません(もちろん筆者は実際のそういった知識も乏しい。乏しいが実際の宗教や信仰の話ではないので書く分にはより一層実際と異なってファンタジスタしてくれるだろう)。あくまで筆者のお花畑脳みその中身の話です。

言語、、言葉は筆者のお花畑お星様スパーク脳内の再現の為の記号であり、表現であり、このameblo記事の話はすべてまるっとしれっとフィクションです。​​