今ぼくがいるのは屋外で、ビルとビルの間の中庭のようなところ。
ざっくりと男性群と女性群に分かれて手持ち無沙汰に立っている。
この世界には子供や老人はおらず、若者ばかりのような印象。
こんな世界にいても結婚できるのか、という疑問が湧き起こる。
結婚することは可能だが、どこにも住むところはないし、
表面上は夫婦お互い無関係なふりをしなければならない、とのこと。
こうした情報のやり取りは、誰かと会話しているというのではなく、
頭で考えた事に対して回答が直接インプットされてくるような感覚だ。
それでもいいから、ここでなんとか相手を探さねば、と焦り始めた。
隣のビル沿いに若い女性が大勢並んでこちらを物色している様子。
その前を男性群(ぼくもその中の一人)が自信過剰なドヤ顏で練り歩く。
しかし、なかなか興味を持ってもらえず、誰にも相手にされない。
(場面転換の繋がり部分はところどころ記憶が欠落している)
今ぼくは、最初にこの世界に着いた時に降り立ったフロアに戻っている。
今となっては懐かしいその場所の近くに、下に通じる幅の広い階段があり、
そこから新たに連れて来られたとおぼしき新入りたちが何人も昇ってくる。
唐突に、我々を管理・誘導していた係員の一人が叫び始めた。
この世界を支配しているのは「キハラ・チカラ」だ、と何度も何度も。
上層部に反逆を始めたのか気が狂ったのか、これはヤバイことになりそうだ。
すると、近くにある池の表面が泡立って、中から怪物か何かが出てきそうな気配。
きっと天罰が下るのに違いない。恐怖感が高まり、気が気ではない。
その係員の体が宙に浮き、音もなく砕け散るのが分かるが、怪物の姿は見えない。
ここで目が覚めた。
今の夢は、まるで死後の世界を垣間見てしまったようではないか。
死んだらあんな不気味な世界で永遠にうろつくことになるのか、と
ふとんの中でジワジワと恐ろしくなったのだった。
(完)