またまたまるっきりカンケーないハナシに脱線したり、今日は運良くアチアチではなかったが積み重なった夏バテをいいわけにサボる、とかー、
選択肢はいくつかあったのだが、
昨日、宝家のおばちゃん…もとい!おねーさん!に、
「続きちゃんと書いて」
と言われた(脅された)ので、
ミナガワさんシリーズの続きを書くことにする。
ちなみに、今日も昨日もおとといも、宝家さんにて更新しております。


 …昨日とか今日、
マルチ商法でタイホ、
なんつーニュースやってましたな。
なんだかちょいと、
背中が、
ゾクリとした。


 “アートコーヒー”は全国区のチェーン店であったのだが、新潟古町カミーノ店はけっこうゆるい店で、
同僚のオンナのコにお願いして15分休憩をもらい、制服の上にジャンパー羽織って、ミナガワさんの正面の席に着いた。

座る直前とか座った瞬間もそうだったんだけれども、
ハナシが始まってからも、なんだかぼくは、ドキドキ・キュンとしたり、ヨロコんだり、不安というかフクザツとかフシギな気分になったりしてた。

まず最初にミナガワさんはぼくに、
「ハセガワくん…じゃないか、かんたろうくんって、カノジョいるんでしょ?」
と聞いてきた。
ご近所で働いていて、しかもちょいちょいこっちの店にも来てくれてるんで、ぼくの名字がハセガワであるとかアダ名がかんたろうであるということは、すでに知ってていたらしい。
かつての、バス停での傘さしてくれた美人さんとの一件とおんなじくらい緊張した…あ、いや、会話をしたってことで、それ以上だったかもしんない。
そして、
当時、ぼくには、しっかり、
カノジョがいた。
なので素直に、
「あ、はい、います…」
と答えた。
そしたら、ミナガワさんは、若干妖しく微笑みながら、
「だったらさ、そろそろ同棲とかもしたいよねぇ」
などと言ってきたのだ。

そんな状況、そこそこオトナのオトコでも、
はてな?
となるだろう。
しかも、多少オンナ慣れしていたとはいえ、そのときぼくはまだ15歳の小僧だ。
ん?なんだなんだ?
ってなった。
それでも、キホン馬鹿野郎なあたいはそんなハナシに、
いいなぁ、それ、
とうっとりもした。
なので、正直に、
「あ、うん、あ、はい…したいかもです」
そう答えた。
すると、ミナガワさんは、さらに微笑み、
なんと、
「じゃあ、アタシがその部屋借りてあげるよ」
と言い出したのだ。

ますますぼくは混乱した。

続く。