看てらす10月号

テーマ:

90歳以上の高齢者 初の200万人超え

総務省が発表した人口推計によると、日本の65歳以上の高齢者は、男性が約1525万人、女性が約1988万人で、昨年の同じ時期に比べ57万人増えて、3514万人となり過去最多を更新した。総人口に占める割合も27.7%と過去最高で、2011年以降日本の総人口が減少する一方で、高齢者の人口は一貫して増え続けていることが分かった。総人口に占める高齢者の割合は先進7カ国(G7)で日本が1番高く、次いでイタリアの23.0%、ドイツの21.5%で、最も低いのは米国の15.4%だった。

また、90歳以上は、昨年の同じ時期より14万人増えて206万人となり、データをとり始めた1980年以降、初めて200万人を超えた。一方、働く高齢者の数は、昨年、770万人と、13年連続で増加し過去最高に上り、6569歳では男性の53.0%、女性の33.3%が就業していたほか、15歳以上の就業者総数に占める割合も11.9%で過去最高となったことが明らかになった。

2015年度の国民医療費42兆円超 9年連続で過去最高を更新

厚生労働省は2015年度の国民医療費は423644億円と、前年度と比べて15573億円、率にして3.8%増加し、9年連続で過去最高を更新したと発表した。

国民1人当たりでは平均333300円で、前年度より12200円増えていた。また、年代別の1人当たり国民医療費は、0歳から14歳が158800円、15歳から44歳が12100円、45歳から64歳が284800円、65歳以上が741900円となっており、全ての年代で前年度を上回った。このうち、65歳以上の国民医療費は、65歳未満の平均184900円の約4倍になっており、高齢化の進展が窺える。また、国民医療費のうち30461億円を「医科診療」が占め、残りは「薬局調剤」が79831億円、「歯科診療」が28294億円だった。前年度と比べ、伸び率は2.7%と9.6%、1.4%で、「薬局調剤」の伸びが目立っている。

糖尿病疑い、初の1000万人突破

 糖尿病が疑われる成人の推計が1000万人に上ることが、厚生労働省が公表した「平成28年国民健康・栄養調査」で分かった。調査は昨年11月、20歳以上に実施。血糖の状態を示す血液中の「ヘモグロビンA1c」値の測定結果がある約11000人を解析し、全国の20歳以上の全人口にあてはめて推計した。

ヘモグロビンA1c6.5%以上で糖尿病が強く疑われる「有病者」は2012年の前回調査時より50万人増えて初めて1000万人の大台に乗った。男性の16.3%、女性の9.3%を占め、男女とも高齢になるほど割合が高い傾向だった。一方、ヘモグロビンA1c6.0%以上6.5%未満で、糖尿病の可能性が否定できない「予備軍」は1000万人で、前回より100万人減った。一方で、糖尿病が強く疑われる人のうち、現在治療を受けている人の割合は76.6%だった。厚生労働省は早期発見や予防につなげるためいわゆるメタボ健診などを積極的に受診してほしいと呼びかけている。

肺がん検診受診率 男性51.0%、女性41.7

 厚生労働省が2016年に実施した国民生活基礎調査によると、がん検診を過去1年間に受けた4069歳の人の割合が2013年の前回調査時より増え、中でも、男性の肺がん検診の受診率が初めて50%を超えて51.0%となったことが分かった。女性の肺がん検診の受診率は41.7%にとどまった。肺がん以外の検診受診率は、胃がんが男性46.4%、女性35.6%、大腸がんが男性44.5%、女性38.5%。

女性の乳がんと子宮頸がんの検診は、2年に1回の受診が推奨されているため、過去2年間に受けた人の割合を算出。うち子宮頸がんについては、検診の推奨年齢が20歳以降となっていることから2069歳の受診率を示した。それによると、乳がんの受診率は44.9%、子宮頸がんは42.4%だった。

看護職員、妊娠しても夜勤免除は5

 日本医療労働組合連合会が発表した調査結果によると妊娠時に夜勤を免除されている看護職員は約5割であるという実態が浮かび上がった。慢性的な人手不足が背景にあり、流産や早産につながっていると指摘。日本医療労働組合連合会は「人員を増やすなど労働環境の改善策が必要」としている。

日本医療労働組合連合会は45年ごとに看護職員の労働実態を調べている。今年5月、全国の約33000人から回答を得た。2014年以降に妊娠を経験したのは、このうち3301人で、妊娠時に「順調だった」と答えたのは26%、「切迫流産・早産」を経験したのは35%、流産は10%だった。職種を限らず、働く女性に全国労働組合総連合が2015年に調査した結果と比べ、「順調」は約8%低く、「切迫流産・早産」は約8%高かった。また、「慢性疲労」があるのは全体の72%、「健康不安」があるとしたのは55%。「仕事を辞めたい」と答えたのは75%で、理由は「人手不足で仕事がきつい」が48%で最も多かった。

医療的ケアが必要な子ども支援で報酬加算へ

厚生労働省は、来年4月に実施する障害福祉サービスの報酬改定で、たんの吸引などの医療的なケアが日常的に必要な子どもが増えていることから、こうした子どもの受け入れ体制を整えた福祉施設への報酬を加算し、支援を広げていく方針を固めた。

厚生労働省によると、日常的にたんの吸引などの医療的なケアが必要な19歳以下の子どもは、2015年度の推計で約17000人に上り、10年前と比べて約2倍に増えている。背景には、医療技術の進歩で、命を救える子どもが増えていることなどがあるとされている。一方で、障害のある子どもを支援する「放課後等デイサービス」等の福祉施設の多くは、たんの吸引器具などを扱える看護職員がいないことなどから医療的なケアが必要な子どもを受け入れられず、長時間ケアをする家族の負担は大きく、仕事を離れるケースも出てきている。

救急相談「♯7119」の認知度、わずか13.0

内閣府が発表した「救急に関する世論調査」によると、119番で救急車を呼ぶ必要があるかどうかを相談する窓口の存在を知らない人が72.1%に上ることが分かった。総務省消防庁は、重症者の救命率向上を図るため救急車の適正利用が課題となる中、緊急性の低い出動を抑えるためにも周知を図っていきたいとしている。

内閣府は、昨年1年間の救急車の出動件数が全国で約621万件と過去最高を更新し、救急車が現場に到着する時間も長くなっていることなどを踏まえ、全国の18歳以上の3000人を対象に救急に関する世論調査を行い、1790人から回答を得た。

それによると、まず、「救急車を呼んだこと、あるいは誰かに呼んでもらったことがあるか」については、全体では44.9%があると答えており、年齢階級別に見ると、50歳代(56.4%)、60歳代(49.1%)で多くなっている。この44.9%の人に「救急車を呼んだ、呼んでもらった理由」(複数回答)を聞いたところ、「自力で動ける状態ではなかったから」52.2%、「生命の危険があると思ったから」41.7%という答えが多く、「自分自身で重篤な状態」と判断して救急車を要請する人が多いことが分かる。しかし、救急車を呼ぶかどうか相談できる窓口などを挙げ、知っているものを複数回答で質問したところ、「知っているものはない」が72.1%と最も多く、知っている窓口では、東京都など全国7地域で電話で専門家に相談できる「救急安心センター」【電話番号♯7119】が13.0%、全都道府県の「小児救急でんわ相談」【電話番号♯8000】が11.6%で、認知度が極めて低いことが改めて明らかになった。

 

AD