余談です。
屋根の調査で、スレート屋根が多いのですが、日本での市場はどれぐらいなんだろうと、ちょっと調べてみました。
まず、日本の屋根材(戸建)の市場規模は、56,613 千 m2(矢野経済研究所「屋根材市場に関する調査結果 2010」より、以下同じ)。
うち、粘土瓦系のシェアが51%。セメント系が31%、金属屋根材が14%という事です。
粘土瓦系というのは、和瓦、洋瓦など、セメント系にはスレート屋根材が含まれていると思います。
そのどちらもシェアが低下しているらしいです。
2010年の調査から5年経っているので、市場規模、比率共に変わっていると思いますが、まだ、瓦、スレート屋根が主流だと思われます。
2010年調査でシェアを伸ばしていたのが、シングル材(2%)というので、現在もシェアを伸ばしているようです。
まだまだ、規模は小さいですが、北米では140年の歴史があり、全米の屋根の8割を占めるそうです。(「図解入門業界研究最新住宅業界の動向とカラクリがよーくわかる本」より
スレート屋根よりさらに軽量で、曲面や複雑な形状の屋根にも施工しやすいとのこと。
施工部スタッフにきいたら、知ってました。さすが専門家。
ただ、日本は台風が多いので、シングル屋根の剝れなどが多く発生しているとのこと。北米でもハリケーンが発生し屋根がめくれたり、剝れたりしているそうです。
今後、日本の台風にも耐えられるシングル屋根やその施工法等の技術が高度化してくれば、シングル屋根のシェアはもっと上がってくることになるかも知れません。
ちなみに、各屋根材について、比較してみると、以下の通り。
<<屋根材別の比較>>
耐久性(高い順):粘土瓦⇒金属 ⇒スレート⇒シングル
耐震性(高い順):金属 ⇒シングル⇒スレート⇒粘土瓦
デザイン・施工 :金属 ⇒シングル⇒粘土瓦 ⇒スレート
(し易い順)
メンテナンス :金属⇒粘土瓦⇒シングル⇒スレート
価格(安い順) :シングル⇒スレート⇒金属⇒粘土瓦
※各屋根材の種類・材質、利用環境等により順番は変わるので、ご注意。
「図解入門業界研究最新住宅業界の動向とカラクリがよーくわかる本」https://books.google.co.jp/books?id=FH-rXiVg8hkC&pg=PA135&lpg=PA135&dq=%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%AB%E6%9D%90%E3%81%AE%E5%8B%95%E5%90%91&source=bl&ots=jDDTageYXD&sig=70kvfDzR0_F0Pbmy9EOhZm84mdA&hl=ja&sa=X&ved=0CDsQ6AEwBWoVChMIsbLtr4jcxgIVwiumCh38LgAL#v=onepage&q=%E3%82%B7%E3%83%B3%E3%82%B0%E3%83%AB%E6%9D%90%E3%81%AE%E5%8B%95%E5%90%91&f=false