長らく休会していましたが、また少しずつ再開していきたいと思います。
その前にお断りをしておきたいと思います。
これまで工房知古呂としてブログを書いてきましたが、いろいろ思うところあって、名前をネット工房知古庵と改めることにしました。
どうか、よろしくお願いします。![]()
長らく休会していましたが、また少しずつ再開していきたいと思います。
その前にお断りをしておきたいと思います。
これまで工房知古呂としてブログを書いてきましたが、いろいろ思うところあって、名前をネット工房知古庵と改めることにしました。
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願悪疫消滅
(起句) 庭樹消閑半夏生
(承句) 歳時花際笑相迎
(転句) 転遷癘疾仰天歎
(結句) 三伏深憂気不平
(読み)
あくえきしょうめつをねがふ
ていじゅしょうかん はんげしょう
さいじのかさい わらってあいむかへる
てんせんすれいしつ てんをあおいでたんず
さんぷくのしんゆう きたいらかならず
(平仄と押韻)
仄起七言絶句
韻=下平声八庚(生、迎、平)
○●○○●●◎ ●○○●●○◎ ●○●●●○● ○●○○●●◎
(意味)
「悪疫消滅を願う」
庭の木をぼんやり眺めていると半夏生の花が咲いていました。花と
葉のコントラストが見事でした。思えばこうして花を愛でる何気ない風
景は普通のことでした。しかし、今年は全く異なります。新型コロナウ
イルスの流行病が世界を震撼させているのです。
真夏の憂慮は一向に収まる気配を見せないため落ち着かない気持
ちです。
(用語)
消閑=暇つぶし。半夏生=ドクダミ科の多年草、七十二候の一つ・太陽暦では七月一日頃。転遷=移り変わり。癘疾=流行病。三伏=夏の土用を三期に分けた称・夏の暑さの厳しい期間。
疫病蔓延
新型コロナウイルスの感染症が世界中を恐怖に陥れています。我が国もその防疫に懸命です。
疫病蔓延
数口寄生災厲疑
姦雄悪疫怕風嗤
忽翔千里今如此
妙薬祈求無尽期
(読み)
えきびょうまんえん
すうこうのきせい さいれいのうたがひ
かんゆうのあくえき かぜのわらうをおそる たちまちせんりをかけて いまかくのごとし
みょうやくききゅうすること つくるときなし
(平仄と押韻)
仄起七言絶句
韻=上平声四支(疑、嗤、期)
●●●○○●◎
○○●●●○◎
●○○●○○●
●●○○○●◎
(意味)
「疫病大流行」
昨年の末に中国武漢から発生した「新型コロナウイルス」が蔓延しています。
ワクチンが無い中、まるで悪知恵にたけた者の如く、人間社会をあざ笑っているように思えるのです。
疫病は急速に世界中に広がり、留まる琴を知りません。
特効薬であるワクチンの開発を祈る思いで待ち望んでいるところです。
(用語)
数口=数人。寄生=ある生物が他種の生物にとりつきその養分を吸って生きながらえうること。災厲=災害と疫病。姦雄=悪知恵にたけた英雄・奸雄、ここではコロナウイルスのこと。風嗤=流行の風潮をあざ笑っているとの比喩。
春を告げる東大寺二月堂のお水取りは、世界の平和と人々の安穏を祈念して行われます。
漆黒の闇に舞い散る炎は幻想的な初旬の風物詩でもあります。
今年の修二会は例年と異なる祈願となり、世界に蔓延を続ける新型コロナウィルスの撲滅にあったと思われます。
(白文)
修二会
漆黒寒更夜未央
魁春万籟礼空王
煌煌火焔無人介
宛似天花二月堂
(読み)
しゅにえ
しっこくかんこう よるいまだなかばなり
はるにさきがけるばんらい くうわうにれいす
こうこうたるかえん ひとのかいするなし
さながらてんかににたり にがつどう
(押韻と平仄)
仄起七言絶句
韻=陽(央、王、堂)
●●○○●●◎
○○●●●○◎
○○●●○○●
●●○○●●◎
(意味)
「東大寺二月堂のお水取り」
真っ暗な夜更けは寒さが厳しく伝わってきますが、深夜に至るにはまだ間があるようです。
風の声は春に先駆けるように吹いているのですが、仏に感謝しているつぶやきにも思われるのです。
堂の舞台で動き回る籠松明の炎の輝きを眺めていると、人智の及ばない空の世界を再現しているようです。
その光景はあたかも二月堂を赤い雪が舞い散っているようにも思えました。
(用語)
漆黒=真っ暗なこと、万籟=風の声、空王=仏の尊称・仏が世界は全て空であると説いたのでいう、天花=雪のこと
晴空彩色
数樹紅梅清浅水
一双白鷺薄寒天
悠然韻事閑拈句
塵外蒼穹気似仙
(読み)
せいくうさいしき
すうじゅのこうばい せいせんのみず
いっそうのはくろ はくかんのてん
ゆうぜんたるいんじ しずかにくをひねり
じんがいのそうきゅう きせんににたり
(押韻と平仄)
仄起七言絶句
韻=先(天、仙)
(起句は踏み落とし) ……第一句の押韻を省く
(前対格)……起句と承句の詩語が対応している
●●○○○●● ●○●●●○◎ ○○●●○○● ○●○○●●◎
(意味)
「晴天に彩りあり」
春未だ浅き水辺を歩いていると数本の梅に赤い花が咲いています。
ふと空を仰ぐとつがいと思われる二羽のシラサギが余寒を残している大空に飛んでいきました。
のどかで落ち着いた気持ちで眺めていると、風流にも一句ひねり出したい感情にかられます。
世間の雑踏から離れた紺碧の空を背景に、梅の紅と鷺の白が綺麗に映えています。
この清々しい風景をまるで仙人にでもなったような気持ちで眺めているのです。
(用語)
韻事=風流の遊び・詩歌や書画などの遊び、塵外=浮き世の外・けがれたこの世の外