昨日は、日本クラシック音楽コンクール(クラコン)の審査員のお仕事でした。


大泉学園ゆめりあホールへ。




今年は本選の審査をさせて頂くことになり、

全国大会への出場の可否を決めるので、予選よりもシビアに採点しました。(採点基準も予選と本選では変わります。)



幼児〜中学生まで23名(欠場含む)。

努力していない子などいないので、講評を書く時は点数に関係なくエールを送るつもりで、アドバイスはなるべく細かくわかりやすく書かせて頂きました。




ただ必ず「点数」として、落とす、合格させる、の線引きがあるので、これまで努力してきた過程ではなく、本番一回の演奏で判断しなければなりません。





何度も言いますが、ここまで努力してこなかった子はいません。本選まで来れたのだから、学校も休んで参加し、レッスンで先生の厳しいご指導を経て、色んな思いを抱えながら今日を迎えたはず。



客席で固唾を飲んでビデオカメラを回すご家族を見ると、そのご家族の思いも感じます。



そんな雰囲気の中、合格、不合格の点数をつけることは一概に楽しいとは言えません。

(審査のお仕事は大好きです)




クラコン全国大会に出場となれば、一生の肩書きにも書けます。全国のレベルの高さも知っていると、安易に採点を緩めることもできず、昨日のシビアな点数付けとなりました。





審査員の仕事をしていると、現場でたまに聞かれるのが「もし複数曲じゃなくあの曲だけだったら合格だったのに、惜しいな。」という言葉。





それと「きっと弾ける子なんだけど、少し難しい曲だったかな。」





そう、選曲は大事。




低年齢のプログラムで高度な曲目を見ることにも慣れてきましたが、それでもやはり技術と体格が追いついていないともったいない。



この年齢でこの曲弾けたら凄いじゃん!



は審査に一切影響しません。




特にクラコンは自由曲制のコンクール、他者と比較することのなく、個人個人の出来高を見るコンクール。

どんなレベルの曲でもその子が弾きこなせているか、曲をどれだけ表現できているか、音楽が美しいか、テクニックがその曲相応に備わっているか、などを見ます。





今のレベルの3歩、4歩先の曲目に挑戦して本番にむけてなんとか形になった、という仕上がりでは合格には遠いです。





今の自分のレベルの1歩〜2歩先くらいの曲目にチャレンジし、何度も練習を重ねてよくよく咀嚼し、こねて、熟成させてから本番に持ってきてほしいなぁ照れ





というわけで、選曲は非常に大切ということ。



他のコンクール曲と併用している場合を除いて

自信のある一曲で構いません。





どなたかの参考になれば嬉しいです。