黒澤明監督作品『七人の侍』をテーマにした
“KANSAI SUPER SHOW 七人の侍”の11月20、21日開催に向け、
様々な本や映画や・・・勉強中。
その中で、文藝春秋の文春文庫 『黒澤明vs.ハリウッド「トラ・トラ・トラ!」
その謎のすべて』田草川弘著を読破した。
黒澤明とハリウッドの映画作りのシステムの、あるいは、思想の差が
描かれており、一気に読んでしまった。
副題の「トラ・トラ・トラ」は、真珠湾戦争の暗号表現である。
アメリカ人になぜ広島・長崎に原爆を落としたのかと聞くと、すかさず、
日本はなぜ真珠湾攻撃を奇襲してきたのかと反論される。
この真珠湾攻撃を総指揮した人物が山本五十六である。
ということで、目下、新潮文庫の『山本五十六(下巻)』阿川弘之著を
集中して読んでいる。
大筋としては、山本五十六は体力の比較も含めて、やがて日本は
アメリカに負けるという考えを持っていた。
どちらかというと、アメリカとの戦いの反対派だったという。
それが皮肉にも最初の奇襲作戦、真珠湾攻撃のN0.1司令官になった。
彼は戦争が始まって1年か1年半以内にアメリカとの終戦工作をするべきだと言っていた。
で、寛斎個人の疑問。
日本が勝利している最中、軍部や国民を含め、戦争をやろうという
エネルギーに途中でブレーキをかけられると彼は信じたのだろうか。
私の五十六に対する不思議である。