大阪府庁前の

「朝鮮高級学校無償化・朝鮮学校補助金復活、

外国人幼稚園への幼保無償化適用を求める火曜日行動」

でごいっしょすることが多いキム・チャンボムさん。

アピールでは、ユーモアを交えながら、時に厳しく、一人一人に訴えられます。

そしてこの日もそうでした。

 

 

7/14 今すぐ停戦!パレスチナに自由を!

14:00~集会 新町北公園  15:45~ デモ出発  なんば元町中公園まで

(たぬき御前さんのツイキャスを文字起こししたものを修正していただきました。)

写真はY川さん・松尾撮影。

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こんにちは。ごくろうさまです。

 

「民族差別問題に取り組んでいらっしゃる」と紹介いただきましたけど、そんな立派なもんじゃないです。今日は「自分の思うことを、皆さんとできるだけ共有できたらなぁ」と思っています。

 

 

 今、ペクさんが話されていましたけど、私の認識不足ではあったんですけれども、「韓国の中でパレスチナと連帯する、しっかりした集まりと行動があるということ」を知りませんでした。驚きとともに、ちょっと知らなかったことを恥ずかしく思っています。今日は、お会いできてお話を聞けたことをありがたく思います。パンガプスムニダ(「お会いできてうれしいです」の朝鮮語)。

 

 

 私、キム・チャンボムと申します。日本に生まれて育った、朝鮮人です。長らく「朝鮮半島の統一運動」を、おもにやってきました。「集会で話してくださいませんか」と請われて、「自分でこれを話そう」と思ったのは二つの問題です。

 

 

ひとつは、「朝鮮半島とパレスチナとの歴史的な共通点」です。朝鮮半島は、1948年に南北に分断されました。それは、アメリカの占領中、国連の監視という名目の下で単独選挙が行われたことが分断の原因でした。またその2年後、朝鮮戦争がはじまったときに、最初の戦火が上がったその翌日に国連の決議によってアメリカが「国連軍」を編成することを決めて、朝鮮戦争への介入・事実上の侵略行為を行ったという歴史があります。

パレスチナは、ちょうど朝鮮半島の歴史が動いている時期と重なりますけど、シオニストがパレスチナの土地を不法に占拠し、それを国連が承認したところから全ての悲劇が始まっていると思います。そういった意味では、「朝鮮半島の統一」と「パレスチナ民衆の自治権」が取り戻されないかぎりにおいて、われわれは「79年前からの歴史」を終えることができないと思います。

 

 

私が言いたい、ふたつめは「構造的な暴力」についてです。

それは、自ら手を下さないまでも、人を痛めつけ蹂躙し傷つけるものとして、加担することです。そういった仕組みを「構造的な暴力」というのであり、朝鮮人に対する差別も、その一つです。そして、ハラスメントを許すような社会自体が、「構造的な暴力」に他なりません。パレスチナの場合は、世界の武器による直接的暴力にさらされつつ、はなはだしい人権侵害を国際社会が見捨てている、それがパレスチナの今の悲惨な状況に繋がっているのです。

 

 

この10年、世界は軍拡の一途をたどっています。その先頭にいるのがアメリカです。ロシアや中国も軍拡しているけれど、経緯を見ると、それを誘発しているのもアメリカです。それが世界の状況です。そんな中で、イスラエルもまた、世界の10本の指に入る軍事大国になっています。アメリカをはじめ、韓国も世界の軍拡をより煽るように軍事輸出・兵器輸出をどんどん行っています。さきほどのペクさんのお話にあったように、現代(ヒュンダイ)自動車や大企業が軍需によって金儲けに走り、世界の戦争を構造化しています。

 

われわれは、それらに対して行動しなければならないと思います。

 

 

 そして何よりも、私たちが、自分の身の回りを見て、自らほんとうに「構造的な暴力」に加担していないか、しっかりと検証し、絶対にそれを拒否するということを「ひとりひとりがやっていくことが大事だな」と思っています。

 

 私自身は力が小さいものですが、皆さんについていきながら、こうした世界の現実をできるだけ沢山の人に伝えていきたいと思っています。これからも、つながっていきましょう。

ありがとうございます。