実務家ファイナンシャルプランナー(FP)相談日記 -72ページ目

節約レシピ「元金均等返済」

こんにちは。
ファイナンシャルプランナーの 山下 修一  です。

いきなりですが、住宅ローンの返済方法のお話です。


・「元利」均等返済しかないと思っていませんか?

・「元金」均等返済って何ぞやということは無いですか?

  (→この場では元利均等・元金均等の説明は省きます)
・「元金」均等返済は実際出来ないと思っていませんか?


ひと昔前は民間の金融機関では
「元金均等返済を取り扱っていません!」状態でした。


しかし近年では「元金均等返済も扱えます」としている
金融機関を見かけるようになりました。


住宅ローンのご相談を受けた際、

 「もしも、この方が元金均等で組んでいれば...」

と思ってしまうケースをちょくちょく見かけます。


なぜならば、同じ金額のローンを返すという行為において、
元利均等と元金均等を比べると、最終的に支払う利息で
無視できないような差が出ることがあるからです。


簡単に概算でその違いを見ていきましょう。


借入額を3000万円、返済期間35年とします。


最近、10年固定選択型の金利水準で1.5%程度を見かけるので
そのあたりを念頭においてみます。


①当初10年が過ぎたあと、市中金利が同じ水準で
 その後もずっと1.5%の適用金利だったケースでは


 元利均等返済での総支払利息:約858万円
    VS
 元金均等返済での総支払利息:約789万円
                ↓
          支払う差額は約69万円。


②当初10年過ぎたあと、市中金利が1.0%上がってしまい
 その後もずっと同じ水準だったケースでは


 元利均等返済での総支払利息:約1,193万円
     VS
 元金均等返済での総支払利息:約1,058万円
                 ↓
          支払う差額が約135万円に開きます。


単純ですがちょっと驚きの結果ですね。
~いろいろな条件設定でまた変わって来ますが、
 あくまでも特性をご理解していただくためです~


返済方法を一般的な元利均等でなく元金均等に選ぶだけで、
節約しがいある金額になることがあるのです。


お気づきかもしれませんが、
金融機関側から見れば、払ってもらう利息が多いほうが良いので、
選択肢があっても元利均等の提示を自然と優先するかもですね。


「最初から知っていたら元金均等にしたのに」
「向こうの言う通りを鵜呑みにせず相談しに来れば良かった」

の声を良く頂きます。


もちろん確認すべきことは色々あります。中でも、

『ご家庭が元金均等返済で行なって行っても
 将来の家計であまり影響を及ぼさないこと』が一番大事です。

ですから、家計や取り巻く状況をヒアリング

        →ライフプランを立てる
          →色々な角度から試算・確認
            →総合的に判断してアドバイス を守っています。


家というよりも住宅ローンこそ
「人生で一番高い買い物」と言えるのかもしれません。


だからこそ、慎重かつ大胆に・・・ の言葉があるように、
相談実績がある専門家(FP)の知恵(*1)を借りながら、

より適切に住宅ローンを組んでいただくことを願っています。


*1:決して元金均等返済だけにこだわず、
  その方にとって実効金利が有利になるよう選択肢を見ています。




実務家ファイナンシャルプランナー(FP)相談日記-FP山下修一


FP 山下 修一



不動産チラシの資金計画例

皆さん こんにちは。大阪府高槻市の
ファイナンシャルプランナー(FP)税理士の今一 実 です。


先日、中古戸建て住宅のチラシが、ポスティングされていました。

A4一枚もので両面印刷されていて、1物件のみを紹介したものでした。


よくあるチラシの例なので、皆さんと一緒に見ていきたいと思います。



● 表面には、

・物件概要

・セールスポイント

・物件の外観写真

・間取りと価格

・会社名や免許、加盟団体

などが書かれています。



● 裏面には、資金計画例が書かれていました。


  『資金計算例


物件価格   19,800,000円


仲介手数料    686,700円


印紙代       15,000円


登記料     約350,000円


固定資産税等清算金  日割り清算


火災保険料       別途


ローン保証料      別途


ローン諸費用   約 60,000円


総額       約20,911,700円 




  『購入資金調達方法


自己資金   約1,111,700円


銀行ローン  19,800,000円


総額     約20,911,700円




  『参考返済例


提携銀行ローン


1,980万円のお借り入れ35年返済
変動金利 0.875% として
(店頭金利より1.6%優遇の場合)


(例)ボーナス併用なしの場合


月々   54,746円


年間  656,952円


月額お支払総額  54,746円


(ここまで、チラシから引用) 



簡単にまとめると

1,980万円の中古戸建て住宅を
全額ローンで購入。

自己資金112万円程度は諸費用にあてる。

ローンは提携銀行のローンで35年返済

変動金利0.875%。

月額お支払総額 54,746円


このチラシは良心的で、
「毎月の家賃と比べてください」
などの、あおる言葉は書かれていません。


少し気になった点です。


火災保険は年払いということにして、別途かもしれませんが、
ローン保証料も別途になっています。


金融機関や、借りる方の所得状況や物件の状況によって

保証料は変わりますが、
一般的には、40万円程度はかかるのではないでしょうか。


毎月の返済額から見ると、保証料一括支払いを想定しているのかなと思います。

自己資金112万円に、さらに40万円程度は捻出しないとローンが組めません。



最も注意いただきたいのがローンについてです。


35年返済の変動金利になっています。


0.875%は、昔から見ると異常に低いです。


1.6%の優遇がそもそも、異常な金融機関間の競争の中で

生まれたものだからということもあるでしょう。

(もっとも必ず誰でも1.6%の優遇が受けられる、というわけでもないですが)


今の低金利が35年間続くでしょうか。


すぐには金利が上がらないかもしれませんが、
いずれは上がるかもしれません。


金利が上がれば、月額の返済額も上がります。


仮に全期間1.6%の優遇が受けられたとして、
11年目に1%金利が上がると、61,611円
21年目にさらに1%上がると、66,135円
の月額返済額になります。


固定資産税も毎年かかりますし

修繕も自己負担ですのでお忘れなく。



また、35年後の年齢はいくつで、

どんな収入があるのかも考えないといけません。



一番重要なのは、教育資金や、セカンドライフ資金などに

どのような影響があるのか、

ライフプラン表(キャッシュフロー表)を作成し、

現在だけでなく将来についても資金的に考えることだと思います。


その中から現在の物件購入の適否や

適正な自己資金、

物件価格、物件購入時期、

ローンの組み方などが出てくると思います。


家は買えたけれど、のちに資金ショートして、

身動きが取れなくなるという状態になることは

避けなければなりません。



借りれたけど返せなかった

ということがないようにしないといけません。



大きな買い物であり、長期のローンであり、

一度買うと手放しにくいものですから、

慎重に長期にわたる資金計画をしてください。


そして少しでも、安心できる気持ちで、

購入を決めることが大切に思います。



まじめに誠実に相談業務を行っている

ファイナンシャルプランナー(FP)に

ご相談いただけたらと思います。



実務家ファイナンシャルプランナー(FP)相談日記












   



  FP税理士 今一 実



リボ払いにご注意!


皆さん、こんにちは!


既に夏バテ気味のファイナンシャルプランナーの

長谷剛史 です(笑)


関西では今日も35度前後迄気温が上昇するよう

ですので、熱中症にはくれぐれも注意しましょう。


こまめに水分補給してくださいね。ニコニコ

 


さて、今回は【クレジットカードのリボ払い】を一緒に

見ていきましょう!


クレジットカードをお持ちの方は多いと思います。

私はなるべく現金で支払うようにしていますが、

クレジットカードも数枚持っています。   


先日、あるカード会社からキャンペーンを兼ねて

「リボ払い」を勧める案内が届きました。


その案内には、「リボ払い」のメリットとして次のような

ことが書かれていました・・・  



『毎月の支払い負担を軽く!暮らしにゆとりを!』


「分割払い」と違って「リボ払い」ならお買い物が

増えても、リボ払いご利用枠を超えなければ、

お支払額は毎月5,000円(最初に指定した金額)

のまま。


毎月の支払額がほぼ一定になるから、いままでの

生活ペースを変えることなくやりくりできる!それに、

毎月お支払い残高が減っていく分、新たにお買い物が

できるから安心。   



読者の皆さん、どう思いますか?


  ・・・


  ・・・


 ・・・  


まず「リボ払い」とは、「分割払い」の一種ですが、

商品の金額を分割で 支払っていくのではなく、

限度額内ならいくら買い物をしても、月々の支払いは 

一定という支払い方法です。



 【 問 題 点 】


 ・いくら買い物をしても毎月5,000円(仮の金額)の

  支払いを上限にしておけば、毎月の支払いは5,000円で

  済むので感覚が麻痺してどんどん買い物をしてしまう。


 ・リボ払いの手数料率は15%前後ですが、これが残高に

  対してかかってきます。  


  ・通常の分割払いは期限がある支払い方法ですが「リボ払い」は

  無期限の支払い方法になってしまう危険があります。   


  例えば、1年間カード残債60万円を続ければ、年利15%と

  して60万円×15% =9万円余分にお金を支払うことになり

  ます。



  「リボ払い」は出来れば避けたい支払い方法です。  



  最近は、特に20代の若い方を狙って、クレジットカードを

  作成させて「リボ払い」 に誘導することが多いようですので

  要注意です。


  勿論、理解された上で選択しているなら良いですが、多くの方は

  「リボ払い」の内容を理解せず選択していることが多いように思い

  ます。


  クレジットカードは利便性が良いですしポイントが付いたり

  しますので、使うのは良いのですが、支払い方はなるべく

  金利や手数料がかからない1回払い・2回払い・ ボーナス

  1回払いにすることをおススメします。o(^▽^)o    


  20代の方・20代のお子様をお持ちの方は、クレジットカードの

  支払方法をしっかり理解するようにしてくださいね。



   
実務家ファイナンシャルプランナー(FP)相談日記-長谷FP堺市
( FP 長谷剛史  )