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自分の人生の目標:自分の空間を確保し、どれだけ他人と距離を詰められるか。

自分の空間を確保するのは、外部情報を一度自分の中に落としこみ、理解を促すためです。アウトプットとして、行動したことは、全部自分がやったことです。自分がやったと強く念じたのは、以前はここで、自分が責任をとるためって考えていたからです。でも、これって端から他人の評価を期待していただけです。これからは、自分が楽しんでやるためって、考えます。そういうふうに思ったほうが、明らかに楽しいし、成果も大きくなると思うんです。それと自然と責任をとるって考え方になると思います。すべき、ではなく、したいことをする、に。頑張ります。
他人と距離をつめるには、そっちの方が楽しいから。うわべだけの関係なんかより、よっぽど人生が楽しくなると思うもん。だって、そうしないと相手が喜んでいるかは、わかんないと思うのです。それでも実際は、どれだけ本心から喜んでいるかは、分からないから、今ままでの上辺だけの関係性じゃ、何をいわんやですよね。

『ここまで「気がきく人」』 山形琢也著 三笠書房

書評

エッセイ形式で述べられているので、各章ごとのつながりは薄い。様々な側面から「気が利く」ということについて述べられている。最初は、前提条件から述べだし、最後の方になると、管理職クラスの心得が述べられている。

自分の得た結論は、思い切ってやりたいことをして良いんだ、ということだ。小学生の頃は、好きなように思うが侭に他人に接していたし、それなりに距離感は適切だったと思う。中学にあがった頃から、マナー・マニュアルを重視して、不快さを与えないことを人付き合いの第一義にしてしまった。うわべだけの関係性を保ちつつ、気を利かせるなんてことは出来ない。相手を思いやって、自分がやりたいことをして良いんだ、と心がすっきりした。特に、心に残った主張は、そもそも人間とは複雑なものなのだから、単純に考えないと何もできなくなってしまうよ、というものだ。本質をついた考えのもと行動して、そこから生まれた問題を解決することが、気を利かせるということのコアになるんだ。この主張を聞いて、とても心が軽くなりました。

内容

気がきく人の多くは、仕事ができる人、将来が有望な人、毎日の生活を気持ちよく生きていける人のことだ。彼らは周りの状況がよく読めて、その場で素早く適切な処置がとれる。
働く人とはニンベンに動くと書く。つまり人が行う、主体性をもって動くことである。

まず、適切な状況分析が全ての基盤。ここに感情が入ってはいけない。ありのままを捉えるのだ。歌人の正岡子規が『万葉集』を非常に高く評価したのは、写実を重んじていたからだ。四方八方に観察眼を休ませないで常に働かせておくべきだ。

そして、当たり前のことを当たり前にやる。できる人ほど大胆で緻密であり、だめ人間ほど小心で大雑把なのだ。90%の仕事の雑事に神経を注げない人は、どこまでいっても大雑把なままである。

自分の行っていることに、自信をもたなければならない。どうしたら自信がもてるかといえば、現場にでて、役にたっていることを実際に確認するのだ。それでも一流の人というのは、至らない点が常にあると考える。常にもうひと工夫を生もうとしている。社会は生き物であり、全ての面で欠けることなく完璧であるとは、信じない。

不利な状況を変えるには、熱意、誠意、情熱が重要だ。ものごとは、結局「人」が決める。ただし、それら熱意を持続させるには、小さなことに気づき日々をしっかりした生き方をしないといけない。他人が評価するのも、日々の行いとセットである。また、相手に立場を変えて考えさせることも有効だ。立場を変えて考えることは、仕事の中で、「気がつく」にも必要不可欠な教訓である。

相手のことを考える際に、重要なことがある。それは、単純化して考えることだ。人間はそもそも複雑怪奇である。その人間を理解するには、単純化して本質をつかむしかない。複雑なものを複雑にとらえようとすると、どんどん複雑さが増していくのだ。単純に考えてはじめて、気を配ることができるのである。

お客をはなさないようにするには、どうしたらよいか。親友のような人間関係を気づけばよい。一を聞いて一を行っていては、誰かにその地位を奪われる。一を聞いて十を行わなければならない。その為には、相手の話に真剣に聞く、アクティブリスニングが必要になる。

人間心理のあやを読むには。勝って兜の緒を締める。同僚から妬まれないように、喜びの成果をわけあたえるのである。それを行うかが、気が利くひととやり手の違いである。
気が利く人は、原因を自分にもとめて、謙虚に反省する人たちでもある。

最近の日本は、トラブルがおこったらどうするか、を避けることに、気を使わなさすぎだ。リスクを回避する行為をおこなっておけばよい。それは、たった一言のコミュニケーションであることが多い。

人の上にたつ人には、ピーターの無能力ラインに注意せよ。率先垂範は大事だが、少なくとも三割は、指示を出すための、流れの把握に努めなければならない。部下の気持ちを汲み取る気配りが必要だ。上司が部下を信じなければ、部下が信じるはずはない。そして、気にかけていることは、思っているだけでは意味がない。必ず行動でしめさなければならない。

いい人は無能の代名詞。真剣に努力した結果の失敗を怒っては無意味だ。しかし、緊張感不足からくるミスは厳しく叱らないといけない。尚、叱るときは、長所を踏まえて行うべきだ。良い土壌があるのならそれを伸ばすことは怠ってはいけない。

人間一番の急所はプライドであり、そこをくすぐることは必要だ。肩書きなどの外部評価を褒められて嫌な人は、実は誰もいない。ただし、その裏で悲しんでいる人がいることは意識すべきである。また、名前や肩書きだけでなく、気の利いた言葉でもプライドをくすぐることはできる。しかし、その為には、足元を固める必要がある。現代は仕事の細分化が進み、肝心要の本質的な部分が抜け落ちてしまいがちだ。「気が利く人間」になりたければ、人間性そのものが問われているのだ。基本的なことはマスターする必要がある。

環境というのは往々にして、人間性を低下させる。環境にあぐらをかいては駄目だ。たとえ貧しくても鈍しないようにしなければならない。人間は外に責任を求める発想をしがちだ。自己改革するには、なによりもまず自分を見直すことから始めなければならない。十大駄目人間の特徴のうち、俺は、
②まるで自分一人だけがしているような不思議な錯覚に振り回されているうぬぼれ人間
⑥上役の顔色を伺ってご機嫌取りに終始し、上から怒られてはシュンとし、下から突き上げられては右往左往するばかりの現代宦官
⑧第一線のリーダーとしての自分の方針を全く示さず「無理するな無理するな」と部下に嫌われないように人間関係ばかり大事にする、お人よし型管理者
⑨朝早く出社し夜遅くまで会社にいて指示されたことをコツコツと一生懸命消化していく真面目だけが取り柄の現代風ロボット人間
⑩「どうせ名前だけの管理者だよ」と、リーダーでありながら、担当者のように、いつも部下に迎合しながら、会社社長上司を批判ばかりしている二枚鑑札の管理者
が当てはまりそうだ。(⑧⑨はなりがちな故に回避できていると思う。)
何故コツコツ型が駄目か。単純作業ならよいが、知的作業というのは、緩急があるものだ。そういう知的工夫をした気がきいた仕事をしなければならない。