【日本ブログ村】クリック励みになります!

先日、スキルが上がって、コミュニケーション力がついてくると、かえって、周囲が障害に気付いてくれず、生きづらくなるという記事を書きました。今日は、その解決にひとつの方法として、いかに周囲に理解を求めていくかについて、記事にしてみたいと思います。



一部の親御さんからは、「努力した結果、生きづらくなるなんて・・・。子どもを頑張らせていることがつらくなります」というメッセージをいただきました。このように思わせてしまったとしたら、申し訳なく感じています。


そこで、今日はこの状態をどう乗り越えていくかについて

考えてみたいと思います。

一応、ここからの記事は、

障害をオープンにしている環境での

周囲への働きかけという前提で書かせていただきます。


【長男のソーシャルスキル支援から】

さて、ここで一旦、話題を長男のことに移します。

長男は2ヶ月に1回ほどのペースで、

ある支援団体で、ソーシャルスキル支援を受けています。


この団体の支援は、世間でよく言われている、

いわゆるソーシャルスキルトレーニング(SST)ではありません。

世間でよくあるSSTは、場面を限定して

立ち振る舞いを教えたり、ストーリーの中で、

言動・行動を学ぶことが多いのですが、それとはちがうのです。


工作や調理実習、遠足やキャンプを通じて、

発達障害児同士が互いに意見交換をしたり、

相手の意思を確認したり、

道具を譲り合ったり、貸しあったりしながら、

実際の生活で活かして使うことの出来る、

より柔軟な対応能力を学んでいくのです。


この学びで、重要視されているのが、

「周囲に質問をするスキル」や、

「自分の状況を説明するスキル」です。


これは簡単なようで、発達障害を持っている人には、

そう容易なことではないようです。

しかし、子どもたちであっても、

こうしたことを心がけてやっているうちに、

段々、上達してくるからすごいものです。


実際、長男は以前は、あまり説明をしたがりませんでした。


「今日、学校で休み時間なにしたの?」と聞いたら。

「鬼ごっこ・・・」とかえってきたりします。

「他には!?」と聞き返すと、

「う~~ん、わからん」などと答えることが多かったのです。


家内から、「学校でけんかしたみたい」と聞いたので、

「なんで、けんかになったの?」とたずねても、

やはり「わからん・・・・」と返してくることが多かったのです。


でも最近は、「あのなぁ・・・○○くんがなぁ・・・」と、

あまり上手い説明ではありませんが、

一生懸命に語ってくれるようになりました


この指導をしている先生は、

ご自分のお子さんの子育て体験から、発達障害児が、

こうした能力を伸ばしていく重要性を感じて、

他のお子さんを集めて、支援活動をなさっているのです。


【いかに、うまく周囲に、困難を伝えていくか】

発達障害の当事者さんが、

大人になって対人関係につまづく中で、皆さん苦労して、

コミュニケーション能力を身に付けてらっしゃるようです。

そんなところで、もう一歩すすんで、

身に付けていただきたいのが、

「自分の状況をいかに相手に伝えるか」

「伝えた結果、

 いかに理解を得られるように話していくか」

・・・なのです。


こんなことを書いている僕ですが、

これがいかに難しいのか、僕なりにも感じるところがあります。


そもそも、発達障害の知識のある人は少ないわけですから、

まず、この障害のことを知ってもらうだけでも、

当事者さん本人の努力に頼るのは酷かもしれません。


また、この障害に興味を持ってもらえたとしても、

本などを読んでくれたとしても、

中々本に書いてあることと、目の前に居る当事者さんとは、

イメージとして重なり合わないようです。


僕自身も、この障害の勉強をし始めた頃に、

息子の様子と、本に書かれている特性が、

どうもマッチしないことに違和感を感じた一人です。



最近、ある当事者さんと話したときに、

「NKさんのブログを元に、自分の説明書を作りました」

ということをお聞きしました。

僕のこんなつたない記事ですが、

参考にしていただけたとの事で、うれしく思いました。


僕に限らず、あちこちのブログやホームページで、

当事者目線の説明がなされるようになって来ています。

そんな文章をヒントにして、

実際の生活の中で、

周囲に話してみるのも良いかもしれません。


発達障害があると、他人との共感性が薄かったり、

愛着の気持ちをうまく表現できにくかったりするのですが、

こうしたことは、本人の自覚と努力で、

ある程度、スキルアップしていけるようです。


そこから、さらに一歩進めて、

自分の困りごとを上手く伝えたり、

困っていることをたずねたり、

判らないことを上手く説明して聞きだしたり、

そんなスキルをさらに向上することで、

周囲の理解と支援を引き出していけたらと感じます。


もちろん、当事者さんの側だけの努力で、

すべてを解消しようというのは、

あまりに酷な話ではあるのですが、

さらに一歩進んだことに意識を持つことで、

より周囲の人たちと、円滑に協力してもらったり、

また協力してあげる関係を築けると思うのです。


ここに書くほど、簡単なことではないのでしょうが、

皆さんのいっそうの成長とスキルアップを、

僕は願いたいと感じるし、

また、皆さんなら、やれるようになると感じています。


一歩、一歩、前に進んでいきましょう!




皆さんのクリックがとても励みになります。
いつもありがとうございます!
【日本ブログ村】 1日1クリックぽちっとお願いします!
ブログリンクバナー1 ブログリンクバナー3 ブログリンクバナー2 


発達障害者支援団体こころぴあビレッジ 行事ご予約はこちらから】
http://cocopv.jpn.org/yoyaku.html

発達障害者支援団体こころぴあビレッジ 行事のご案内】
家族限定グループワーク
高機能広汎性発達障害のご家族(親族含む)が
ご参加いただけるグループカウンセリングです。
日常を離れ、ゆったりと過ごす時間の中で、
同じ境遇を持つ人たちの中で、
悩みを語ったり、思いを話したり、
分からないことを聞いてみたり。
互いの経験を交換し合う中で、
問題を一つ一つほどいていく・・・。
そんなグループを目指して、開催しています。
2012.7.13(金)10:00~14:00
大阪市内の貸し会議室で開催
定員10名(要予約)


発達障害を共に考える会
高機能広汎性発達障害の当事者・家族・支援者の
いずれもがご参加いただけます。
共に互いの話に耳を傾け、思いを感じ、
理解を深めていくためのワークです。
「テーマ」を定めてスピーチ付きのワークと、
「ノンテーマフリートーク」のグループカウンセリングのみと、
2通りのワークで開催しています。

第2回 みんなで発達障害を考える会 in龍谷大学」 主催:サークル囲炉裏
京都で大学生向けのエンカウンターグループを企画されるサークル囲炉裏さんより、講師としてお招きいただきました。予約はいつものフォームから出来ますよ!
2012.07.28(土)
13:00~18:00 開場12:45
会費 無料(ただし資料作成代 300円)
龍谷大学 深草キャンバス 4号館 511号室
(申し込み人数によっては、教室が変わる場合もあります)
JR奈良線「稲荷」駅下車、南西へ徒歩約11分
京阪本線「深草」駅下車、西へ徒歩約6分
京都市営地下鉄烏丸線「くいな橋」駅下車、東へ徒歩約7分
http://www.ryukoku.ac.jp/about/campus_traffic/traffic/t_fukakusa.html


フェルデンクライス・ボディーワーク教室は、
6・7月いっぱいは、お休みといたします。